#24 【運命】勇輝驚愕!?メイとの衝撃の再会!
文字数 4,782文字
アーリー城。
ジャミ子、コータロー、勇輝、ミノル、さくら、シャルロット、ビットは、パソコンのある部屋に移動し、地図の画像を探していた。
おっすげー!このパソコン最新のやつじゃん!30万はするぜー!?
すごいね……どうして異世界にパソコンがあるんだろう……
んん、確かにそうだなぁ。
ジャック、じゃなかった、ジャミ子も相棒もミノルちゃんも出身は五知谷市だろ?
yeah!喜んで歓迎するぜ〜?
まずはシャンパンで乾杯して、それからシャンパンだろ、次にシャンパン、そんでシャンパンでシャンパン!
大丈夫だって!ちょっとだけだからよぉ!オトナはみんなやってるんだぜ?
未成年の飲酒、ダメ!ゼッタイ!
飲ませるのもダメ!ゼッタイ!
誰がバカだコラー!
今のご時世誰がマネするかわかんないんだぞー!
当作品はシチュエーションをマネされても責任は負いかねまーす!
そうかもね。
ダンジョンの中だと異世界人の文化に触れる事が多いから、例えばクイズ大会に参加したり、パソコンのタイピングをしたり、紙飛行機を30個折って飛ばす、なんて事もあってね、
いろいろやってるうちに体が覚えたんだと思う。
うん。異世界人しかわからない問題ばっかりで苦労したよ……。
「TPOとPTA、学校に関係するのは?」とか……。
あとは、
「男性同士の同性愛を題材にした「BL」は何の略?」とか?
あはは!ジャミ子ちゃんはツッコミが上手いね!この問題、わかるかい?
オレもオレもー。
っつーわけで、もう2人とも付き合ったらどうだー?
そうだなー!
ジャミ子ちゃんは女、ビットくんは男なんだしお似合いだ!ははは!
みんな、地図を見つけたよ!
今いるのは1階だね。最初の部屋は幹部の人の自室だったみたいだ。
他には…エントランス、寝室、食堂、倉庫、更衣室、それから大浴場もあるみたい。
どこへ向かうんだい?
もみじちゃん、どこにいるんでしょうか…きっと今ごろ泣いているに違いありません……心配です……
おっと、谷間の話なんてしてる場合じゃないな。安心してくれ、さくらちゃん。オレがついてる!
そうだな、オレの勘だけど……
寝室が怪しいね!うん!絶対ここだ!
ちょっと待ちなさいよ。どうして寝室にいるって思うの?その子は捕まったんでしょう?それなら牢屋の方が怪しいわ。
おいこらー!ストレートすぎるだろー!もう少しオブラートに包めよー!
さくらちゃん、オレがお姫様だっこしてあげるから大丈夫だよ。
だってよ、嫌な想像なんてしたくないだろ?それによ、オレにとっちゃ異世界の狸だから何か特別な力でも使ってると思うんだよな。
だからきっと、上手く兵士から逃れたはいいけど、どうやってここから出たらいいかわからず隠れてると思うんだ。
そうですよね……!きっとまだ間に合いますよね……!
そうじゃなくて、提案があるの。ここからは二手に分かれましょう?
あっ。確か未来の夫のグラリオさんとこの国を取り戻すって言ってたよね?
ええええええええええええええ!?マネージャーなの!?
あぁ~言ってなかったな。まぁ口止めされてるしそりゃそうか。
実はな?まだオレが異世界に来たばっかの頃、広い草原があってさ、お気に入りのギターで1曲弾こうかと思った時………
『やぁ、私はグラちゃん。異世界をナビゲートする者だ。
これから1曲演奏してくれるんだろう?聞かせてくれないか?』
『えっ…
お、おう!グラちゃんってかわいい名前だなー!異世界すげー!』
『そうだ、いい事を考えたぞ。
今日から「ニューサウンドクリエイター」と名乗ってみないかい?』
『「ニューサウンドクリエイター」?確かにギターだけじゃなくて歌もダンスもやってるからなー!
あ、でもオレ、DJが本命だから「異世界DJ」の方がいいなぁ!』
『いいじゃないか!異世界DJ!かっこいいぞ!
それなら私は君のマネージャーになろう!この世界を盛り上げてくれ!』
『えっいいの!?オレの長年の夢、ついに実現!?
オ、オレ!コータローっていうんだ!なぁ本当にいいのか!?これから「異世界DJコータロー」として活動してもいいのかー!?』
『いや待てよ、もちろん「ニューサウンドクリエイター」も大切にしたいな。あ、なんなら「天才DJの異世界生活」なんて本を出して、いや「秀才DJ」?「鬼才DJ」の方がいいかなぁ?』
――って事があったんだ。
その後、グラちゃんじゃなくてグラリオだってこと、帝国の幹部だったってこと、異世界人が帝国に狙われてることを知ったんだよなー。超かっこいいぜウチのマネージャー!
オレ…じゃなくて私も会った事あるよ!
すごく嘘が苦手で、まっすぐで、かっこよかった。あんな人なかなかいないよ!
とても素敵な方なんですね!
では、その方と合流するんですか?
そのはずなんだけど、彼の身に何かあったかもしれないの。
ここ最近、彼の噂を聞かないから……。
オレが会ったのはクラスタって町だったな。
マネージャーと話した後、帝国の兵士のところに行って話してたのを見たよ。
たしか、ヴェイルノートっていう奴から集合がかかったとかなんとか…
グラリオさんはあんなに強いもん!帝国だろうと何だろうと負けるはずない!!
………そうね。彼を信じましょう。
今どこにいるかわからないけれど、きっとまた会える。ジャックの言う通りね。
いいよ、キミ達が音楽団じゃないこともわかってたし、女の子じゃないのもわかってたし。それにジャック君がとても優しい性格なんだって事、わかったから嬉しいな。
そうね。隠してても仕方ないわ。
私達は音楽団じゃない。帝国に乗っ取られたこのアーリー城を奪還するためのパーティーなの。テイル=プロミーズのもみじという狸の子も取り返すつもりよ。
帝国と戦うんだね?すごいじゃないか!
じゃあ改めて、僕も着いていくよ!改めてよろしくね!
じゃあ説明するわよ。
グラリオとは「操縦室」で合流する手筈になってる。場所は3階。
それはグラリオと再会できてからのお楽しみ。きっとびっくりするわ。すごいんだから。
なんだろうなー!楽しみだぜ!
じゃあ、これからそこに行くんだな?
そうなんだけど、そこで必要不可欠なのが鍵師…つまりビットなの。
2人とも頼りにしてるわ。
じゃあ、私、コータロー、ビットは操縦室へ向かう。
次にもみじの救出ね。
さくら、それからジャック、ミノル、お願いできる?
ジャックはジョブのプリンスのスキル「バフ」を使って攻撃、防御を上げてサポート。さくら、ミノルのバフを上げてしまえばただのパンチでも兵士を倒せるはずよ。
もみじにもバフをかければたとえ銃で撃たれても痛みを感じないはず。よく覚えておいてね。
その通り。よく覚えていてくれたわね。
影騎士のミラージュは周囲に幻を見せたり自身の姿を見えなくする力がある。これをジャック、さくらにもかけておけば城内を自由に歩けるはずよ。
ちょ、ちょっと!?我慢してたのなら言ってくれればよかったじゃない!
なんかシャルロットさん、前より優しくなった気がする♪
とりあえず大丈夫だろ。
すまなかったな、しっかり休めよ。
意識も戻ったようだし、これで安心だな。サラ、カレンと食堂で休んでていいぞ。ここはあたしが見とく。
だってよ。さっさと行ってこい。
なんかあったらすぐ呼びにいくよ。
ははは!カレンにも意外な一面があるんだなー!超おもしれー!
……ふぅ。ほんとにこの仕事、向いてないのかもな……。何で帝国の手下なんて、何で"異世界"になんて来たんだっけ……。剛毅(ごうき)兄ちゃん、元気かなぁ……。
…………帰りたいな……五知谷市に……普通の学校生活に……。
おっ。もう戻ってきたのか?
ここはあたし1人で大丈夫だって言っただ――
ええと!トイレと間違えて入っただけなんだ!
で、でもそれより人違いかな……?今、剛毅って……!?まさかあいつ!?
お……おい……嘘だよな……?
パイナップル頭の侵入者……藤崎勇輝……!どうしてここにいる……!?しかも今の独り言……聞いてたよな……!?お、おい……!?
剛毅ってもしかして黒岩剛毅?
あ、あの〜もしパンザレスの事だったらオレの飲み仲間なんだけど〜、気のせいだよな〜?
パ、パンザレス?へんちくりんな名前じゃねーか!なんだそいつ?
とか言ってる、まさにへんちくりんなヤツなんだけど、まさか君の兄ちゃんがパンザレスなわけないよな?
で、オレの飲み仲間のパンザレスと同一人物って、そんなわけ…
そうだよ!そんなわけないじゃないか〜あはははははは……
そうだよなぁ〜!そんな偶然あるわけないよな〜!どんな奇跡だよ!あははは……
そうそう!いくらなんでもあたしの兄ちゃんがあんたの友達で、でも敵同士なんです~なんて、そんな鬱展開あるわけ――
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