第10話 託された願い

文字数 6,578文字

ホシイ...ゼンブ...ホシイ.....

(…え…)

カネ...サケ、オンナ......カネサエアレバ、ゼンブ....テニハイルッッ

(…な、に…この、声……いったい…誰………なの?)

クビダ....アノクビデ...カネ、ニナルッッ

(く、び?…かね?……なにを、言ってるの?)

コロセェ...クビヲ、オトセェ......カネヲ、カネヲ、カネカネカネカネ...

(え……)

コロセ…コロセ……コロセ………コロセェッ……

(い、や……)

コロセエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!


「...っ!!?ぃやぁああああああ!!!!!!!!!!」


【第10話】


ー サクス 花街道 ー

眼前の獲物に飢えたような
荒々しい息遣いと舌舐めずりを
繰り返す民たち
求めていたものが、ようやく手に入る
武器を握り締める手は無意識に力強くなっていた

そんな彼らでもシン達にとっては
到底手を出す事が出来なかった
暴力を振るえば一発で罪人となる
サイゾウもそれを理解しての沈黙

「嵌められた」…サイゾウの言葉通り
彼らと自分達の行動、心理…何もかもすべて…
サクスに潜む黒い影によって利用されてしまったのだ

(ちくしょう...あっちは俺達が手出し出来ないとわかってる...その上でこの人たちを煽ったのかよ...ちくしょうっ

シンの怒りは頂点にまで達した
サクスが、ここまでして「何か」を守る為に
人を…欺き、傷付け…尊い命すら顧みない彼に対して
ひたすら怒りが、込み上げた

サイゾウもきっと、同じ思いであろう
そう信じるしかなかったシンは

(もう...一か八かでも.......やるしかないっ)

何かを決意したように、目いっぱい大きく息を吸うと…

「..…….っみんな騙されるなぁっ!!!!!上の奴らはっ!

騒ぎに乗じて俺達を賞金首として吊し上げ、みんなを騙し利用してるんだっ!!地下水路にいたモンスターも、上の奴らにとって都合の悪い存在として隠したせいで…たくさんの、たくさんの兵士達が…秘密を守る為だけに、一人残らず、見殺しにされたんだ…!!」

「なっ…!!」

シンの半分真実で、半分憶測から出たはったりに
民達は一気にざわめき始めた

「どういう、ことだ?…俺達が、利用されてる?」
「王様の…危機的状況だと?おい小僧!お前何か知ってるのか?!」
「………王様は、王様は…この前のドラゴンの襲撃で被害を受けた……生まれてちょうど一年経った【王子】と一緒に」
「…!!」

これもまたシンの憶測であるが
可能性としては決して間違いとは
言いきれなかった

長年の苦労の末に産まれた、悲願の王子
王族にとってまさしく
神聖な誕生祭と言っても過言ではない
なのに、それを、あの黒きドラゴンに
何もかも壊され、傷つけられ、邪魔された

だが、悲劇は
彼らだけでは留まらなかった

「…息子も」
「!」
「私の息子も…見殺しに、されたのですか?」

一人の老人が涙目になりながら震える手を隠すように
斧を握り締めながら話しかけてきた

「…あなたの、息子さんは、兵士だったのですか?」
「あぁ…息子は一年前、ようやく兵士になってこれからの、身だった…なのに、突然息子はワシらの前から消えた…何の知らせもないまま、今日までずっと、ずっと探し続けてきた…それを…王様達は……王様達はっ…」

こんな屈辱的な事が他にあるだろうか?
大切な一人息子をこんな形で奪われたというのに
上の人間達は、自分達の身の安全を優先するために
遺された家族に何一つ報せることのないまま
今日までのうのうと過ごしてきたのだ…

全てを守る為に、真実を嘘で塗り固めて

「…うっ…うぅ……息子よ…息子よぉ…っ…」

老人は絶望のあまり斧を落として泣きじゃくった

その姿にシンや他の民達も胸を痛めた

しかし、それを鵜呑みにしない人間も当然いた

「…で、でたらめもそこまでだてめぇら!!いいか!?じいさんの息子の事がそうだったとしても、結局お前らは罪人だろ!!?あのドラゴンは、あくまでも王族を狙って襲撃してきた!!そしてお前らが!アイツを従えていた!だから賞金首として指名手配された!そうなんだろ!?ああん?!」
「それは…!」

一瞬言い返そうとはしたが
現状、彼らの言葉に対して
これ以上言い返せるだけの言葉と証拠が
はっきり言ってシンの手元には揃っていなかった

「おいなんだよ、まさか、全部はったりだったなんて言わねぇよな?散々俺達をコケにしやがって…覚悟出来てんだろうなぁ!?」
「…っ」

再び武器を握り締めて迫ろうとすると

「否、その者の言葉...言うほどはったりではござらぬよ」

バサッ!!

「!!」

万事休すに思えた展開から
サイゾウが突如
懐からびっしりと隅から隅まで文字が記された
【巻物】をこの場にいる全員に向けて
見せつけるように広げた

「サ、サイゾウさん...それは」
「シン殿...どうやら拙者はそなたを少々侮り過ぎたでござるな...そなたは、拙者の想像以上の働きを見せてくれた...少々予定外もござったが...まぁ、余興として今は大目に見るとするでござるよ...」

「サイゾウ...さん」

きっとそれは
駒だの何だのと刺々しい言動を言い放つ中で
シンを…「真に信用出来る存在か否か」を
ずっと見極めてきた

孤独の中で、誰も信じられない世界の中で
サイゾウは…シンという男を…
「真に信じられる存在」として
高く評価した瞬間なのであった

「おいお前っ!その巻物がなんだってんだよ!」
「見ても分からぬというのなら答えてしんぜようか?...これは【王室と政府】...そして【ある者ら】との間で交わされた【誓約書】にござるよ!」

サイゾウの気迫の言葉でその場の空気が一変した
そして、交わされた誓約書...その中身は
【身を挺して王子の盾となった王が、危篤状態に陥った話を公に公開しないことを条件に報酬となる全てを癒す奇跡の石【癒晶石】を特別に差し出す】などと書かれており

最後の行には数人の名義と印が押されていた

しかもその印の中には
【王族の証とされる印】までもが入っていた

正直、民達では本物の印の見分けなどつかない
だがサイゾウの巧みな話術により
すっかり信じこんでいる模様だ
シンもまた驚きを隠せなかったが
当然疑問だらけなので背中越しに小声で聞いてみた

「...それ、本当に本物なんですか?」
「疑うとは心外でござるな...仮にもしこれが偽物だとしてもこれが都市の外に漏れたらどうなるか知っておるか?」
「えっ?どうなるんですか?」
「サクスの名誉に傷がつくだけでなく、最悪の場合【セブンズティの崩壊】を意味するのでござるよ」
「ほ、崩壊っ!!?」

崩壊、なんて大袈裟で不謹慎な話なんだ
シンはあまりにもピンと来ないせいでそう思った
だがそう結論するにはこの
セブンズシティならではの理由があるからだ

まず、七つある都市の一つを一人の王が統治する
そしてその都市内で起きた不祥事を取り締まる事が
王の役目の一つ
ひとつふたつのミスはあっても
度重なるほど全く務まらなかったら
誰もが【王に相応しくない】と囁き始める

王を信じて着いてきたはずの民も兵士も
次第に不信を抱き、今度は他の人間を
王に仕立てようと画策する
そんなことが繰り返されるようでは
都市は滅亡の一途を辿ることになり
その影響が、他の都市だけでなく
世界全体を支え守る神・メモリアという
【秩序】にまで及び崩壊するであろう

サイゾウはこの危険性を承知した上で
巻物を人知れず盗み、シンに協力を仰ぎ
サクスを裏切るような形で逃亡を図ったのだ

「どうして...どうして、そこまで」
「ふっ…難儀なことに…頼まれてしまってな...この都市(くに)を…この世界を…【愛する者】から…この世界を【守ってくれ】…などとな」

哀愁漂う声色から伝わってきたのは
本当に、このサクスを
心から愛し、守りたいと願う……真心であった

「…そこまでするって事は…何か、方法があるって事なんですよね?」
「無ければここまで面倒な事はせぬでござるよ」

トゲのある口調でキッパリと言い放ったサイゾウに

シンは___

「…………わかりました、付き合いますよその話...まぁ、その代わりと言ってなんですが...俺の記憶探しに...付き合ってもらえませんか?一人じゃやっぱ何の手掛りも得られないから…」
「…どういう風の吹き回しかと思えば、何をそのような」
「何言ってるんですか!こっちはもう既にボロボロになりながらも付き合ってやってるんですよ!?アンタの【駒】としてじゃなく、アンタの【仲間】としてなぁ!!」

ビシッとツッコミを入れながらも
指差してサイゾウを【仲間】と宣言したシン


「……ふ、そなた…まこと食えぬ男のようでござるな」
「アンタにだけは言われたくありませんよ…」

二人の表情は心なしかすっきりしていた
本当ならまだ疑うことばかりであるはずなのに
僅かだが、二人の間には【信頼】が芽生え始めていた

「さて、拙者達はこれを持って急ぎの用があるゆえ...そこを退いてもらおうか」


「そう簡単に退いて差し上げるとお思いですか?」


か細くも力強く張った声色の持ち主は
民たちの背後から凛とした姿で兵士を連れて、堂々と腰辺りまで伸びた金色の長い髪を揺らして歩み寄る少女であった

「…お、女の子?」
「...なんですかその意外そうな目は?随分失敬な方ね...まぁ罪人が礼儀をわきまえているのであれば、脱獄などという間抜けな行動などいたしませんわよね」

なにやら、サイゾウと同等なまでに
癪に障る物言いをする少女だがシンは必死に堪えた

「...兵士を連れてるということは君は、王族か政府の人間なのか?」
「ふんっ!牢にぶちこまれるべき人間にそんなことをわざわざ言う必要などありませんわ...」


(な、なんなんだ?さっきからこの威圧的な態度は…)

もはや癪に障るどころか清々しいほどに不遜な態度だ
だがそんな彼女に対してサイゾウが嘲笑うように答えた

「聞くまでない...あの者らこそが…この地を、この都市の事情を政府共々、土足で完膚なきまでに踏み荒らした部外者(よそもの)…【科学魔法支援団・ファクティス】でござるよ」

「っ!?」

シンと民たちはさらにざわついた
一方少女は、眉間に皺を寄せながらも
静かに答えた

「土足で踏み荒らしたとは、随分と言ってくれますわね?死にたいの?」
「いっそ死ぬなら、コレを公の場に出してからでも悪くはない…そなたらの長【エル・ブリッヂ=サルジア】も著名した、この巻物をな?」

サイゾウの口から次々と真実が語られてゆく
しかし、少女の方は未だ微動だにせずむしろ…

「...面白い方.....そう、ね...エル・ブリッヂ=サルジアは私の主人...というより協力してるだけの人...その人の著名が入った巻物ごときで、何をお企みに?まさか、世間に公表しようなどとは思わないでしょうね?」

「そうであると、申したら?」

不敵な笑みで挑発するサイゾウ
すると、彼の行動に呆れたかのように
深くため息をついた少女は

「……はぁ、全く……面白い人なのかと思えば...やっぱり、無能な人だったのね...残念だわ…

さぁ皆さん!とっとと脱獄犯共の首を跳ねなさい!」

「なっ!!?」

少女は兵士だけでなく
傍で聞いていた民達にも指示を出した

「お、お嬢ちゃん?!なんて物騒なことを...っ」
「あ?物騒?そんな物ぶら下げて金に目が眩んだクズが今更なに善人ぶってんのかしら?」

少女の言動があからさまに変貌した

「そ、そうかもしれねぇが…でもあいつらは…」
「黙れこのクソがっ!!!」
「ひっ…!!」
「どんな理由があろうと罪人は所詮罪人だ…私達の邪魔をする者は誰一人として許しはしない…絶対にな…!」

少女はジリジリと怯える男に近寄ると

「てめぇらは誰の民だ?あいつらか?あいつらがてめぇらの民か?いいや違う、てめぇらは…

だ。穏やかな暮らしが欲しけりゃ…さっさと罪人の首を跳ねろっつってんだよ!!死にたいのかこの能無しどもがぁぁぁぁっっっ!!!!!!!!!」

「ひぃいいっ!!!!」

花街道に響く罵声はその場にいる全員が凍りつき
シンもサイゾウも少女のあまりの変貌ぶりに絶句する…結局、民や兵士たちはやむを得ず震えながら武器をシン達に突きつけた

「すまねぇ、許してくれっ…」
「穏やかな……暮らしのためなんだ…頼むっ!」

あと一歩のところで少女に説得を邪魔されてしまった…戦況はさらに悪化した上に震える民達に剣など向けられるはずがないこのもどかしさ…

どうする?

どうする?

どうする_____


パキパキパキ……………


(な、なんだ?)

突然何かがひび割れていくような奇妙な音が
シンとサイゾウの足下から聞こえてきた

(いやいや待て待て…!これっ!本当にっ…)

二人に余裕がないうちに地面が

ガシャァーーーーン!!!!!!!!!!

「うわあああああああっ!!!!!!」


地面が一瞬にして穴が開いたかと思えば
あっという間に奈落の底へと落ちていったシンとサイゾウ。周囲の者達はあまりにも一瞬すぎて呆然とした

「き、消えた…?!穴の中へ、消えていったぞ?!」

少女が一番に穴の先を見つめるが
暗闇で何も見えず
底に何があるか分からないため
追撃は不可能だと判断するように舌打ちした

「ル、ルーリアさま」
「問題ないわ、彼らはそう簡単に死にはしませんわ...えぇそうよ...私の、私達の目の前以外で死んでもらっては困りますわ...捜索を再開なさい、もしまた生き残っていたとしたら…今度はおそらく【西の森】へ行くはずですわよ...それと...

……次取り逃がしたらどうなるか、お分かりですわね?」



「は、ははぁっ!!皆の者!捜索を再開しろっ!!」
「はぁっ!!」

兵士のほとんどが散り散りになり
動揺して立ちすくむ民達の一部が
逃げるように立ち去る者もいれば
やはり賞金欲しさで兵士達に混ざって
走ってゆく者もいた

「フン、ほんとにどうしようもない奴らね…全く」

欲深くて、底の浅い…民という人間性
そんなものはとうに理解しつつも
呆れ返る事しか出来ない少女、ルーリアは

「ルーファ...あんたの言った面白い事ってこういうことなのかしら?」




ーーー




「い、てぇ...ってここは…な、なにが、起きたんだ?」
「おお!また会えたねーお兄さん方♪」

聞き覚えのある天真爛漫な明るい声
その声の元へ振り向いてみると
そこにいたのは地下水路で遭遇した
アンであった

「き、君は?!」
「そなた...なにゆえ」

「えっへへー♪」

今度は土ぼこりにまみれて笑う少女、アン
はたして、彼女の次なる目的は?


ーーー


(はぁはぁはぁ...)

コロサナキャ...コロサナキャ...コロサナイト......コロサレ、ル

「だ、れか...っ」

イヤダ...シニタクナイ....アイツラヲ、コロサナイト、コロ、サ....レ...

(たすけ、て...だれか、たすけて、くださ......い、こわ....い)

シニタクナイ.......シニタクナイ.....コロスンダッッ!!!

(うぅ…っ)

ドサッ……

(……………………たすけ、て………)







「たすけ、て………お、にい.........ちゃ……」

パァァァ...!!

気を失ったと同時にリンクが身につけている首飾りから微かな光が灯されると同時に、サクスの空では再び...黒き悪雲が立ちこめるのだった

【終】
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登場人物紹介

シン(20歳)

この物語の主人公。三年前、突如記憶喪失となるも性格は明るく感情豊かで素直な一面を持つツッコミ担当。記憶を取り戻すための旅でサクスへ訪れた際に出会った少女・リンクに一目惚れして以来ずっと恋心を抱き、とある事情から彼女を守ることを決意する。


使用武器:双剣

属性:風

リンク=アソワール(19歳)

この物語のヒロイン。医師を志す家庭的で心優しい少女、ある事件を機に【白きドラゴン・メビウス】を覚醒させるが原因も分からないまま敵にその身を狙われることになる…


使用武器:なし。ドラゴンの力のみ

属性:?

サイゾウ(24歳)

【雷の都市ーサクスー】の忍として暗躍するシンの協力者。優れた分析能力と卓越した弓の使い手であるが、性格はドSで毒舌家、その上大食漢という端正な顔立ちからは想像し難い一面を持っている


使用武器:弓、忍道具など

属性:雷

アン・ダルチェル=ミーナ(19歳)

愛称は【アン】でトレジャーハンターと名乗る少女。好奇心旺盛で楽しい事が大好きな魔法と抜刀術の使い手。成り行きでシン達と出会い、興味を示した彼女は彼らと行動を共にする。ナッドに対して、恋心を抱いてからは毎日猛アプローチをするが全く相手にされていない模様


使用武器:杖+仕込み刀

属性:地

ミルファリア(およそ200歳)

幼い頃シンに命を救われた妖精(亜種)。愛称は【ミール】

非常に穏やかな性格で忠誠心に厚く、主であるシンを家族のように心から慕っている。実は恐ろしい獣の力を宿した事が原因で妖精界を追放された過去を持つ


使用武器:大槍

属性:炎

ケイ=オルネス(27歳)

【黒きドラゴン・リュクシオン】を追う女性。

勝気な性格だが根は優しく、面倒見の良い姉御肌な気質を持つ。アクアで最も忌み嫌う氷の魔力を持っていることが原因で人々から【氷の魔力】と呼ばれ恐れられている


使用武器:なし(魔法で剣などを作り出すことが出来る)

属性:氷(水の魔力から派生した力)

ナッド=モルダバイト(42歳)

ファクティスの罪を暴く為、暗躍し続ける狙撃手の男。かつてはネオンのエージェントとして活躍していたが、ある事情で引退し今に至る。シンの素性を知る者の一人として常に彼の事を気にかけている


使用武器:二丁拳銃(メイン)スナイパーライフルなど…

属性:闇

ハル老人(74歳)

【雷の都市ーサクスー】の住人で、かつては医師として活躍してきたが、現在は小さな診療館に隠居して余生を過ごすお茶目で明るいご老人である


使用武器:(非戦闘員のため)なし

属性:(覚醒してないので)無し

セシア=ウヅキ(26歳)

現在【雷の都市ーサクスー】の王として君臨する【マダラス】の甥。王族の身でありながら政治に関心が無く、非常にマイペースでずっと本を読んでばかりという事から周囲からは「本の虫」と揶揄されている。


使用武器:刀(護身用)

属性:雷

エル・ブリッヂ=サルジア(38歳)

【魔法科学支援団ファクティス】のリーダー。

表向きは長年の研究と実験の末に作られたファクティスの奇跡の象徴とされる「癒晶石」を使ってこのセブンズシティを支える存在として幅広く活躍するが、彼らの実態などが全く明かされていない為…不審に思う者達も少なくない


使用武器:無し(詠唱魔法のみ)

属性:闇

ルーリア(18歳)

同じくエルに仕えるルーファの双子の姉。

普段は高飛車な言動が目立つが、苛立ちを見せ始めると口調が徐々に崩れ、終いには容赦なく罵詈雑言を浴びせるといった気性の荒さも併せ持つ。弟の放浪癖にはかなり辟易しているが、内心では狼狽える程ひどく心配している。


使用武器:鉤爪(召喚型)

属性:闇

ルーファ(18歳)

エルに仕える少年で、ルーリアの双子の弟。

基本何でも楽観的でエルに対しても砕けた態度を見せたり、姉に無断で散歩に出掛けたりするといった非常に自由な性格であるが、その実は計算高く目的の為なら手段を選ばないといった非情さを併せ持っている。


使用武器:魔符

属性:闇

ヴォルトス(50歳)

医師としてセブンズシティのあらゆる情報を網羅するファクティスのスパイ。エルとは旧友の仲で共にファクティスが築く理想郷を実現させるために戦う。根は温厚で争いを好まず、人を慈しむ優しさを持っているのだが…


使用武器:棍棒

属性:地

ディーネ=アストラン・ヴォーク(50歳)

セブンズシティで最も名の知れた【フルクトゥス海賊団】の船長。

強面かつぶっきらぼうな性格で非常に取っ付きにくい印象だが、実際は面倒見が良く仲間を大事に想いやり、戦いの際は常に味方の士気を上げるほどの圧倒的な強さとカリスマ性を持っている。


使用武器:大剣

属性:雷

キャビラ=ネイス(29歳)

ディーネの右腕とも呼ばれるフルクトゥス海賊団の副船長。

普段は誰に対しても温厚かつ紳士的な振る舞いを見せているが、その裏ではなんの躊躇もなく汚い仕事をディーネの代わりに請け負い、敵対する者には冷酷かつ容赦の無い態度を見せる。眼帯で隠された左目には非常に強力な魔力が秘められているらしい


使用武器:細剣

属性:地

ジョー=イルベルター(24歳)

喧嘩と女性をこよなく愛するフルクトゥス海賊団の特攻隊長。

横柄な態度と短気な性格からディーネとキャビラとは度々衝突しているが、実力は本物で時折ディーネに引けを取らないカリスマ性を垣間見せる一面がある…。リンクに出会ってからは彼女に対して徐々に興味を持ち始めるようになる


使用武器:青龍刀

属性:水

リンドウ=ラジェ・ル(31歳)

女性と見まごうほどの美しい容姿と振る舞いが印象的なフルクトゥスの医長。れっきとした男性で、大の男を余裕で担げるほどの怪力も持っているが、治療だけでなく皆の相談も全て聞く器の広さや繊細さ、リンクの秘めたる才能を瞬時に見抜くといった一面を持っている。


使用武器:大鎌(召喚型)

属性:闇

メイリン=ファオロン(17歳)

【炎の都市ーグレイー】の王女

非常に好奇心旺盛で燃えるように明るいじゃじゃ馬娘。実はサイゾウの事が少し(?)気になってる模様。王になるため見聞を広め日々精進する彼女…その真意は…?


使用武器:なし(素手で戦う)

属性:炎

シャオル=エリリ(22歳)

メイリンが幼い頃から仕えている執事。

とても気弱で泣き虫な性分であるが、メイリンを傍で見守ってきた分、大切に思う気持ちは誰よりも強いあまり、過保護で子供扱いをしてしまうこともしばしば…実は料理(特にスイーツ)が大得意


使用武器:なし(非戦闘員)

属性:無反応型の為、不明

アクアール(25歳)

【水の都市ーアクアー】の女王

非常におっとりとした口調が目立つが、王としての気品と礼節さを重んじる芯の強さを併せ持つ女性。メイリンとは旧知の仲で互いの都市を行き来するほど交流が深い


使用武器:なし(魔法で戦う)

属性:水

トルマリン(年齢不詳)

アクアールに仕える護衛剣士の女性

彼女の右腕として冷静沈着に対処する参謀役でもある

アイオラは後輩にあたる存在で彼女のことをあたたかい目で(?)見守っている


使用武器:長剣

属性:水

アイオラ(年齢不詳)

トルマリンと同じくアクアールに仕える護衛戦士の女性

生真面目であるがゆえに他人(特に男性)を警戒または敵視している節がある。その中でアクアールは最も信じるに値する唯一の人として非常に慕っている。トルマリンは先輩でありライバルだとも思っている


使用武器:ハルバード

属性:水

キョウ=アルヴァリオ(28歳)

アルヴァリオ財団を率いる若き商人

たった一人で多くの利益をもたらし

各都市の名だたる人物達の信頼を集める傍ら

邪魔する者には徹底的な制裁を加える非情さをも持つ


使用武器:ナイフ(メインは魔法攻撃)

属性:雷

オルティナ(26歳)

キョウに仕える女アサシン

過去に命を救ってくれた彼のために

影に徹しながら任務を遂行する

愛情深い故にアサシンらしからぬ

感情の昂りを見せるのがたまにキズ


使用武器:ナイフ

属性:炎

ソラ=シラヌイ(18歳)

ガイア出身の少年。病弱の母のために

身を粉にして出稼ぎし

恩人であるキョウに協力する

根は礼儀正しくて純真無垢な母思いである


使用武器:なし(拳ひとつで戦う)

属性:地

ロック=ガーナック(50歳)

【地の都市ーガイアー】の王。別名【豪傑王】

現在のガイアを統率し、民達の暮らしを案じるが故に

秘密裏に街へ繰り出す(そしてその度に妻デイジーに怒られている)

性格は豪放磊落で、家族と仲間を心から愛する


使用武器:大斧

属性:地

デイジー=ガーナック(50歳)

ロックの妻(王妃)。普段は良妻賢母の名に恥じない

振る舞いを見せ、ロックに対しては妻としてでなく

同志かつ幼なじみとして彼を叱咤激励する。

料理が大得意で料理長顔負けの腕前だとか…

結婚する前は踊り子をやっていた(らしい)


使用武器:鉄扇

属性:地

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