第73話 チョコレイトは ME I JI

文字数 1,686文字

 フランスの有名はワイン、チーズ、チョコレートではないかと思っている。もちろん料理もあるのだが、残念ながら我が財力では星つきのレストランには行けなかった。星ついてなくても、美味しいところはあるが、やはり星つきともなれば違うのだろう。(行ったことないから分からないけれど、星が減ったからと命を自ら手放したシェフもいたのだから、きっと素晴らしいものなのだろう)

 さて、フランスでスーパーで買える有名なチョコレートはゾウさんのマークのコートドールである。(ちなみにベルギーの会社らしい)
 あちらのミルクチョコはその名の通り、ミルクがものすごく強調されていて、少々、乳臭く感じてしまう。ミルクなので、それについてウダウダ言うのは間違いなのかもしれないが、私はミルクチョコレートは明治が一番だと思っているので、あの口溶け、甘さ加減、チョコレートの風味、どれをとってもパーフェクトなバランスだと思っている。
 だからちょっとミルクが表に出過ぎているのはあまり好きではない。

 ではフランスのチョコレートの何が? 日本より秀でているのか、というとそれはダークチョコレートである。日本のダークチョコレートは酸味が出過ぎているので、あまり好きじゃないし、ミルクチョコレートの美味しさが抜きん出ているので、ダークチョコレートを召そうという気持ちになかなかならない。
 しかしフランスのチョコレートはダークこそ真髄ではないのかと思うほど、美味しい。酸味より苦味がくるが何より香りが高いのだ。そして苦味に対しての絶妙な甘さ。フランスではぜひダークチョコレートを選んで欲しい。本当に美味しいチョコレートだ、と感動する。そしてダークゆえにコーヒーと合わせて楽しめるようなケーキと張るくらいの存在感がある。

 ゴディバ(これもベルギー)はあちらでもまぁまぁ高く、でも私の好きなチョコレートがあった。それはさくらんぼのチョコレートでシェリー酒に漬けられて、漬けられたお酒も少し入っていて、本当に美味しいのだ。
 しかしお高い。気軽には食べられない。しかし(私の舌では)それにそっくりなチョコがスーパーで売っている。フェレロ社(イタリア)のモンシェリだ。お気軽に買えるのに本当に美味しいのだ。日本でも金色の紙につ包まれた丸いチョコレートで有名なところだが、そろそろモンシェリを日本でも売って欲しい。

 フランスで買えるが、書いたものは他国の商品が多い。スーパーではスイスのチョコ、オランダのチョコなど様々な国のチョコが買えるが、そういえば、フランスのチョコ? と言うとあまりピンとこない。

 そこでフランスが誇るメゾンデュショコラについて書いておく。(ピエールエルメとか色々あるけれど、なぜか行かなかった)
 メゾンデュショコラはやはり高級店なので、トリュフも美味しいし、他のものも美味しい。エクレアは…まぁ、甘い。生クリーム系ではなく、半透明なチョコクリームが入っている。
 ここでおすすめなのは、寒い冬にテイクアウトできるショコラショ(ホットチョコレート)だ。昨日、甘さのガチンコ勝負に登場したショコラショだが、こちらのが甘くないと言うわけでなく、大層甘いのだが、寒い中、歩きながら飲むと、胃が温められ、そして心が温かくなる。香りも良し、なめらかな口溶けもよし、さすがメゾンデュショコラのショコラショだ、と思う。このメゾンデュショコラのショコラショに寒い冬を何度助けられただろう。惨めな気持ちになっていても、このショコラショはまるで魔法のように厳しいパリの冬に感謝の念すら思い起こさせてくれるほどの絶品だ。

 フランス人の家庭に招かれた時、チョコレート買って持っていく人が多いらしい。見た目もおしゃれで、味も楽しめるからいい手土産になると思う。
 日本でもバレンタインデーになれば百貨店は大盛り上がりして、各国の著名なショコラトリーを出店させている。今はいろんなチョコレートが手軽に楽しめるのでいいなぁと思うが、とりあえず、(いわゆるとりま)モンシェリがカルディでも成城石井でも取り扱ってくれればいいな、と思う今日この頃。


 









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