第53話  弥勒(ミスラ)降臨2

文字数 1,240文字

やはり十二神将はすでに封印を失っている 阿毘邏鬼(アビラキ)大社をターゲットにしたようだ。

アビラは自分自身を封印にして御神体に貼り付いて霊力を流す。

御神体と言っても本来はアマテラスへの通信機器みたいなもの。

アマテラスは暇なもんだからたまには人間の願いも聞いてやろうかってノリで各神社に配ったんだ。
見た目は鏡みたいなもの。

それを1000年前のミスラ降臨の時に晴明と道満が転用して結界として使っていた。

他の神社と連携させて大きな結界を作るのにちょうどよかったんだ。

アマテラスには少し怒られたけど。

阿毘邏鬼(アビラキ)大社の守備に入った弓削是雄(ゆげのこれお)はさらに強い結界を発揮させながら九鬼将を展開する。

この九鬼将は陰陽師それぞれでメンバーが違う。


(いっぱい登場人物が出て来たので紹介。来歴はウィキペディアだけど勝手に解釈しているので許してください。えーっといっぱいの陰陽師が転生しているよって事です。
史実とか伝記とかじゃないからね。)

賀茂忠行(かものただゆき)保憲の父晴明の先生。賀茂氏の祖。役小角の末裔。

賀茂保憲(かものやすのり)忠行の子

滋岳川人(しげおかのかわひと)宮廷陰陽道の始祖

弓削是雄(ゆげのこれお)
平安時代中期に活躍、滋丘川人の弟子。

三善清行 (みよしきよゆき)
平安時代中期の漢学者。

安倍保名(やすな)晴明の父

賀茂光栄(かものみつよし) 賀茂保憲の子。安倍晴明の同僚



九鬼将は個々の陰陽師が持っているデッキみたいなものだよ。

それぞれの野球チームみたいなもの。

実際は鬼が9体とは限らないんだよ。

十二神将にはそれぞれ部下が7000人いる。

もちろんドーラ達九鬼将にもたくさんの手下がいて戦っている。

ただの力比べとか決闘なんてものじゃない。

軍と軍がぶつかる戦なんだ。

ただしそれは人間に見えないし感じることもない。

鬼達が決死の戦いをしているすぐ近くでクレープを食べながら昨日のバラエティ番組の話題で盛り上がっている女の子達がいたりする。

決死と言っても鬼が死ぬ事はないのでそんな悲壮なものでもない。

闘うのは鬼達のレクリエーションみたいなもんだから。

それでも負ければ何も気が付かないまま全人口の半分は強制的に浄仏させられるのだ。

それは弥勒からすれば人々に対する救済なのだ。

「厭離穢土 (えんりえど) 欣求浄土(ごんぐじょうど)だ。」

大量の魂魄が浄化され大量の魄が現世に残されて鬼や妖達にとってのボーナスステージになる。

「もうじきミスラが姿を現してカウントダウンが始まる。カウント0(ゼロ)を超えるまで持ちこたえれば弥勒(ミスラ)は降臨を中止する。」

賀茂保憲(かものやすのり)が指揮をとっている。

ドーラやアウラが剣や鉾を振ると100人単位の神将の部下たちが跳ね飛ばされていく。

同じ様に神将が鉈をふるえば100体単位で鬼達が薙ぎ倒されていく。

だが跳ね飛ばされた神将の部下も薙ぎ倒された鬼達もムクムクと起き上がるとまた嬉々として立ち向かって行く。

これって運動会みたいなもんじゃないのか?
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