第52話  弥勒(ミスラ)降臨1

文字数 1,046文字

「あきらちゃーん、何をむずかっているのかしらー。お母さんちょっと残念よー。ぐずぐず言ってたって結局力のあるものは闘うのよー。ユキオちゃんもそう思うでしょー。」

「げーっ、母さん。」

あきらがたじろぐ。

台湾にいるはずの父さんも一緒だ。

「さすがにこの件は子供達だけに押し付けるのは無理があると思うけどなー。でも葛葉(くずは)ってスパルタだからなー。」

「保名(やすな)さんは過保護なのよ。だからあきらがいつまでも覚醒しないのよ。あきらにはユキオちゃんもドーラちゃんもついているのよー。」

うーむ、この人たちはなんなんだ?

「おーい、各神社の封印は俺たちがやるから少しの間弥勒(ミスラ)の降臨を抑えておいてくれー。」

「わかったー。保憲(やすのり)。」

他にもたくさんの術師っぽい人達がたくさん来た。

「朱慈鬼(シュジキ)神社の方は俺がやるから忠行(ただゆき)は青海鬼(オウミキ)大社に行ってくれ。羅烏那鬼(ラウナキ)神社は川人(かわひと)に頼む。

「わかった刹弥鬼(セツヤキ)神社は光栄(みつよし) 、阿毘邏鬼(アビラキ)大社は是雄(これお)で大丈夫だろう。」

他にも沢山の陰陽師や道士とその式神が集まって来る。

「急にたくさんで押し寄せてびっくりしただろう?僕は三善清行(みよしきよゆき)東方怪奇清掃株式会社の代表だよ。」

あきらの両親の勤め先の社長さんだそうだ。

掃除会社?
ビルメンテナンスみたいな?

「除霊屋さんだよ。ゴーストスイーパーみたいな。ゴーストバスターの方がわかりやすいのかな?」

そういう会社があるんだ。

「お客様の思い込みだったりってのもあるけど、結構需要はあるんだよ。」

「昨日までは台湾でキョンシー退治していたんだよ。」

「でも、弥勒システム(ミスラ)の降臨は結構おおごとだから急遽こっちに来たって訳だよ。」

応援が増えたところで十二神将の動きが変化した。

それでも個別に動くのではなく5つの封印をひとつひとつを潰して回るつもりの様だ。

ランチェスターの法則通りまとまったまま各個撃破していくつもりの様だ。

守る方は5つの封印のどれも防御しなければならないので全勢力をまとめて当たる事が出来ない。

こちらが守って押し返して再度封印するという工程があるのに攻め手はただ封印をこじ開けてシステムを作動させれば良いのだからほんとうに分が悪い。

登場した社員の名前がみんな平安時代の陰陽師なんだけれどみんな転生でもしたのかな?

父さんも苗字は和泉だけど安倍保名(やすな)は晴明の父で葛葉(くずのは)は伝説では母だし。

母さん狐なの?

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