第70話 播磨智徳の依頼1-8 魂の待機施設
文字数 931文字
「なんで冥界にこんな美味しいものがあるんだろうね。」
林さんがご機嫌でパスタを食べている。
「そうだね、ここに来た亡者が何か食べる訳でもないのにね。」
「蔡さん、あれ、あれ。」
どうやらこの亡者の待機施設内の食堂はここで働いている鬼達のために営業しているようだ。
「どうだ、冥界もなかなかいいだろう?現世と比べられても困るけどな。」
なんだか気のいい鬼さんだ。
「どうやら現世からお迎えが来ているみたいだよ。」
お迎えに来たと言っても帰れるのだろうか?
そうそう簡単に出入りできるものではないと思うのだが?
「ドーラ、久しぶりだね。まあまあ順調に浄仏プラントが稼働しているだろう。おかげで変なノルマとかサービス残業もなくなって、離職率も減ったんだ。」
元々冥界は死者の魂を浄化するための方法の選定をしてふりわける場所だし、ヤーマはその責任者だ。
閻魔(エンマ)と言えばわかりやすいだろう。
ヤーマはドーラの分体なのだが分けた時からパーソナリティはそれぞれに持つことになる。
お互いに自分であって自分ではない。
ややこしい。
「この頃は冥界でも人間のように食事をするのが流行っているのか?」
「現世に行った事のある鬼ならその楽しさがわかるだろう?」
「うむ、ああ、そうだな。永遠に在る鬼ならばなおのこと楽しいことには貪欲だろうな。」
「現世から来た3人は今は亡者の待機施設にいるよ。肉体付の魂を浄化することもできないし結構おもしろいスキルを持っていたし。」
ヤーマは冥界の王だ、冥界での事の全ての裁量権を持つ。
だが今回はドーラが来るのがわかったので3人の事についてはドーラに任せるつもりで待っていた。
「なるべく早く現世に連れて帰るよ。」
ドーラとヤーマが話している間あきら達は用意されていたお菓子などを食べて執務室を見回している。
「あまり長い間ここに止まっていると帰る気がなくなっちゃうんだ。」
「え?やっぱりこの世界の霊素とか?」
ユキオが煎餅をかじりながら言う。
「どうせいつかは来るところって魂が認識しているからだろうか?」
ヤーマが言う。
「なんとなく人間って冥界に馴染みやすいんだ。」
「のんびりと暮らせるしちゃんとゲーム機もあるし現世とのネットもつながるんで引きこもっちゃうんだ。」
「えーっ。最高じゃん。」
林さんがご機嫌でパスタを食べている。
「そうだね、ここに来た亡者が何か食べる訳でもないのにね。」
「蔡さん、あれ、あれ。」
どうやらこの亡者の待機施設内の食堂はここで働いている鬼達のために営業しているようだ。
「どうだ、冥界もなかなかいいだろう?現世と比べられても困るけどな。」
なんだか気のいい鬼さんだ。
「どうやら現世からお迎えが来ているみたいだよ。」
お迎えに来たと言っても帰れるのだろうか?
そうそう簡単に出入りできるものではないと思うのだが?
「ドーラ、久しぶりだね。まあまあ順調に浄仏プラントが稼働しているだろう。おかげで変なノルマとかサービス残業もなくなって、離職率も減ったんだ。」
元々冥界は死者の魂を浄化するための方法の選定をしてふりわける場所だし、ヤーマはその責任者だ。
閻魔(エンマ)と言えばわかりやすいだろう。
ヤーマはドーラの分体なのだが分けた時からパーソナリティはそれぞれに持つことになる。
お互いに自分であって自分ではない。
ややこしい。
「この頃は冥界でも人間のように食事をするのが流行っているのか?」
「現世に行った事のある鬼ならその楽しさがわかるだろう?」
「うむ、ああ、そうだな。永遠に在る鬼ならばなおのこと楽しいことには貪欲だろうな。」
「現世から来た3人は今は亡者の待機施設にいるよ。肉体付の魂を浄化することもできないし結構おもしろいスキルを持っていたし。」
ヤーマは冥界の王だ、冥界での事の全ての裁量権を持つ。
だが今回はドーラが来るのがわかったので3人の事についてはドーラに任せるつもりで待っていた。
「なるべく早く現世に連れて帰るよ。」
ドーラとヤーマが話している間あきら達は用意されていたお菓子などを食べて執務室を見回している。
「あまり長い間ここに止まっていると帰る気がなくなっちゃうんだ。」
「え?やっぱりこの世界の霊素とか?」
ユキオが煎餅をかじりながら言う。
「どうせいつかは来るところって魂が認識しているからだろうか?」
ヤーマが言う。
「なんとなく人間って冥界に馴染みやすいんだ。」
「のんびりと暮らせるしちゃんとゲーム機もあるし現世とのネットもつながるんで引きこもっちゃうんだ。」
「えーっ。最高じゃん。」