第22話  朱慈鬼(シュジキ) 神社1

文字数 644文字

衣料品、服飾に関する店舗が多い「おしゃれ通り」は地下街中央の泉の広場から北の方向に1.5km程伸びている。

地上は古くは呉服屋街で衣料品の問屋などもあり地下ともリンクしている。

ただしこの地下街の店舗は元々駅前の商店街からの出店で個人経営のお店が多い。

大型のチェーン店や有名ブランド店は現在の駅前周辺に林立するビルにある。

ただ特殊な趣味のお店も多く、ネットで調べたお客さんが遠方から来たりもする。

「ここ、ここで買ったんだ、この耳と尻尾。」

「このお店オリジナルなんだ。良く出来ているだろう。」

「この袖に仕込んだスイッチで動くんだ。」

耳をパタパタさせて嬉しそうに笑うユキオ。

おまえまだ、それつけてたのか。

ありさが珍しげに耳に触っている。

ありさにかまってもらってユキオがさらに調子に乗って尻尾までぐるぐる回している。

コスプレ専門店の様だ。
出来合いのものもあるが、ハンドメイドのための道具や材料が豊富にある。

オーダーメイドもある。

綺麗なお姉さんがエルフのコスプレをして接客している。

「いらっしゃいませー。あらーユキオちゃん気に入ってくれたのねー。かわいいわー。」

うーむ。男の娘でしたか。
しゃべるまで全然わからなかった。

確かにおしゃれを楽しむなら女性の方がいいんだろうな。

でもきっとそのうち男性でも普通に化粧とかする様になって、それが当たり前になるんだ。

で、寝坊して化粧出来ないで会社に行くと上司に

「おまえ、気合い入ってないなー。化粧ぐらいしないとー。身だしなみだぞー。」

とか言われてしまう。

ありそう。














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