第3話 ありさ
文字数 754文字
父親の単身赴任に母親もついていってしまったので3階の2LDKの部屋に高校3年生の弟と2人で住んでいる。
鍵を開けて入ると部屋の電気はついているのに静かで人気がない。
弟の部屋のふすまを開けるとあきらがうつぶせに倒れている。
寝ている様にも見える。
何故か倒れているあきらを枕にしてドーラも寝ている。
「あきら。あきら。」
と揺り起こすとあきらは一瞬大きな目を脅えたように見開いてから我に帰る。
「今、何時。」
「あんた寝ぼけてんの。」
「ああ、うう。」
と要領を得ない。
あきらは小さいころから霊感のようなものが強いらしい。
それに、かなり前から密教やオカルト関係の物に興味を持って、いろんな本を読み漁っている。
あきらに言わせると、
「僕は霊感が強いらしくて見えなくてもいい物まで見えるし、そういった物を呼び寄せてしまう。」
「逃げることはできないから、そういう物とうまく付き合うか、対抗できる力が必要なんだ。」
・・・ということらしい。
ドーラはいつの間にか居着いてしまった。
いつもあきらは式神というのを使って自分の身の周りのことをさせたりしている。
この式神、洗濯から料理、買い物までこなすから重宝なものだ。
その、式神も今はいない。
あきらはぼんやりとしている。
夕食の用意をしようと冷蔵庫を開けると中から
「あ、おねえさまお帰りなさい。」
といつもあきらの世話をしている式神が出てくる。
この式神、テレビタレントの瀬戸ありさにそっくり。
式神というのはあきらが自由に作れる物なのだろうか。
「なんで、冷蔵庫に入ってたのよ。」
ときいても首をかしげて
「あれっ。」
とか言っている。
式神のありさが夕食の用意をするのでサキは明良とならんでぼんやりテレビを見ることになる。
ドーラが起き上がってあきらに言う。
「何かが始まりつつあるようじゃ。お主も感じるじゃろう?」
鍵を開けて入ると部屋の電気はついているのに静かで人気がない。
弟の部屋のふすまを開けるとあきらがうつぶせに倒れている。
寝ている様にも見える。
何故か倒れているあきらを枕にしてドーラも寝ている。
「あきら。あきら。」
と揺り起こすとあきらは一瞬大きな目を脅えたように見開いてから我に帰る。
「今、何時。」
「あんた寝ぼけてんの。」
「ああ、うう。」
と要領を得ない。
あきらは小さいころから霊感のようなものが強いらしい。
それに、かなり前から密教やオカルト関係の物に興味を持って、いろんな本を読み漁っている。
あきらに言わせると、
「僕は霊感が強いらしくて見えなくてもいい物まで見えるし、そういった物を呼び寄せてしまう。」
「逃げることはできないから、そういう物とうまく付き合うか、対抗できる力が必要なんだ。」
・・・ということらしい。
ドーラはいつの間にか居着いてしまった。
いつもあきらは式神というのを使って自分の身の周りのことをさせたりしている。
この式神、洗濯から料理、買い物までこなすから重宝なものだ。
その、式神も今はいない。
あきらはぼんやりとしている。
夕食の用意をしようと冷蔵庫を開けると中から
「あ、おねえさまお帰りなさい。」
といつもあきらの世話をしている式神が出てくる。
この式神、テレビタレントの瀬戸ありさにそっくり。
式神というのはあきらが自由に作れる物なのだろうか。
「なんで、冷蔵庫に入ってたのよ。」
ときいても首をかしげて
「あれっ。」
とか言っている。
式神のありさが夕食の用意をするのでサキは明良とならんでぼんやりテレビを見ることになる。
ドーラが起き上がってあきらに言う。
「何かが始まりつつあるようじゃ。お主も感じるじゃろう?」