第47話 刹弥鬼(セツヤキ)神社2
文字数 1,264文字
「なんか荒れているな?」
あまり見かけない妖や物の怪の類いがうろうろしている。
神社の結界が機能していない。
人の気配がない。
お社の前に小鬼が座り込んでいる。
御神体を封じている祠はひどく傷んでいる。
「ハルアキ。やっときたんだー。」
小鬼はベソをかいてあきらに抱きついて来る。
この子は多分 刹弥(セツヤ)、拠り所を失って弱体化している。
「変な人間達が来て祠を壊したんだー。封印のお札も剥がして笑ってた。」
情報を集めていた野良鬼達が集まってくる。
ここの宮司は投資に失敗して破産したらしい。
その後神社は不動産業者に売却された。
商業ビルを建てる計画があるが地元の人たちが祟りがあるとか言って反対している。
開発業者の人間が腹いせに封印を壊したってところか。
とりあえず 朱慈鬼(シュジキ) 神社で神主の賀茂 吉備緒(かも きびお)にもらったお札を御神体に貼り付ける。
シュジは必要になるって言っていたけれどこれでいいのかな?
あまり変化がある様には感じられるない。
しかも、ここの保全をどうしたらいいのかわからない。
屋上に神社をつくったと言うビルがテレビで紹介されていたけれど、御利益も人気もない神社を残そうとするだろうか?
すでに壊しに来たぐらいなので全く期待出来ない。
普通の人間には全く見ることも感じる事も出来ない危機。
たくさんの人が失われても誰にもなぜなのかもわからない。
そんなの少しばかり能力があるからって俺たちがしなくちゃならないのか?
だけど魂が心が揺らぐ。
力のある者は戦わなくてはならないと。
そんなの勝手だろー。
あきらは迷う。
「よーし、じゃあー今度は阿毘邏鬼(アビラキ)大社だねー。」
本当にユキオは明るい。
「だって、できる事しか出来ないじゃん。それでいいじゃん。俺たちまで子供だし誰にも責任なんか取らされないよ。だろー。」
結局いつもいつもユキオに救われる。
ユキオは強いなー。
ユキオを見て表情が明るくなっていくあきらをドーラが見ている。
「いいコンビじゃな。」
後世、敵対していたように描かれる安倍晴明と蘆屋道満は実は同族のいとこ同士で仲が良かった。
ただ少しばかりやんちゃではあったが。
もう1人の友人と言うかカモられていた藤原道長がいつも尻拭いをしていたのだった。
ドーラにとってはほんの少し前の事だが懐かしく感じた。
刹弥(セツヤ)は社も壊されてしまったのでありさが手を引いている。
連れて帰るのだろう。
あきらの家はますます幼稚園の様になってしまった。
阿毘邏鬼(アビラキ)大社の様子次第では大きな闘いになるかもしれない。
野良鬼達に 刹弥鬼(セツヤキ)神社を買ったビル開発業者を調べてもらうことにした。
野良鬼達はやる気満々だ。
「いっぱいいたずらしてさー。祟りだとか、ばちが当たったとか思わせたらいいんじゃないか?」
「うひひ。めっちゃ怖がらせて神社を祀らせるようにすればいいのか?」
「逆効果にならない様に気をつけてくれよ。」
「うははーっ。俺たちにまかせろー。」
超ノリノリ。
なんだか最近人間よりも鬼の方が身近に感じてしまって鬼に感情移入しているような気がする。
あまり見かけない妖や物の怪の類いがうろうろしている。
神社の結界が機能していない。
人の気配がない。
お社の前に小鬼が座り込んでいる。
御神体を封じている祠はひどく傷んでいる。
「ハルアキ。やっときたんだー。」
小鬼はベソをかいてあきらに抱きついて来る。
この子は多分 刹弥(セツヤ)、拠り所を失って弱体化している。
「変な人間達が来て祠を壊したんだー。封印のお札も剥がして笑ってた。」
情報を集めていた野良鬼達が集まってくる。
ここの宮司は投資に失敗して破産したらしい。
その後神社は不動産業者に売却された。
商業ビルを建てる計画があるが地元の人たちが祟りがあるとか言って反対している。
開発業者の人間が腹いせに封印を壊したってところか。
とりあえず 朱慈鬼(シュジキ) 神社で神主の賀茂 吉備緒(かも きびお)にもらったお札を御神体に貼り付ける。
シュジは必要になるって言っていたけれどこれでいいのかな?
あまり変化がある様には感じられるない。
しかも、ここの保全をどうしたらいいのかわからない。
屋上に神社をつくったと言うビルがテレビで紹介されていたけれど、御利益も人気もない神社を残そうとするだろうか?
すでに壊しに来たぐらいなので全く期待出来ない。
普通の人間には全く見ることも感じる事も出来ない危機。
たくさんの人が失われても誰にもなぜなのかもわからない。
そんなの少しばかり能力があるからって俺たちがしなくちゃならないのか?
だけど魂が心が揺らぐ。
力のある者は戦わなくてはならないと。
そんなの勝手だろー。
あきらは迷う。
「よーし、じゃあー今度は阿毘邏鬼(アビラキ)大社だねー。」
本当にユキオは明るい。
「だって、できる事しか出来ないじゃん。それでいいじゃん。俺たちまで子供だし誰にも責任なんか取らされないよ。だろー。」
結局いつもいつもユキオに救われる。
ユキオは強いなー。
ユキオを見て表情が明るくなっていくあきらをドーラが見ている。
「いいコンビじゃな。」
後世、敵対していたように描かれる安倍晴明と蘆屋道満は実は同族のいとこ同士で仲が良かった。
ただ少しばかりやんちゃではあったが。
もう1人の友人と言うかカモられていた藤原道長がいつも尻拭いをしていたのだった。
ドーラにとってはほんの少し前の事だが懐かしく感じた。
刹弥(セツヤ)は社も壊されてしまったのでありさが手を引いている。
連れて帰るのだろう。
あきらの家はますます幼稚園の様になってしまった。
阿毘邏鬼(アビラキ)大社の様子次第では大きな闘いになるかもしれない。
野良鬼達に 刹弥鬼(セツヤキ)神社を買ったビル開発業者を調べてもらうことにした。
野良鬼達はやる気満々だ。
「いっぱいいたずらしてさー。祟りだとか、ばちが当たったとか思わせたらいいんじゃないか?」
「うひひ。めっちゃ怖がらせて神社を祀らせるようにすればいいのか?」
「逆効果にならない様に気をつけてくれよ。」
「うははーっ。俺たちにまかせろー。」
超ノリノリ。
なんだか最近人間よりも鬼の方が身近に感じてしまって鬼に感情移入しているような気がする。