天使の梯子
文字数 406文字
買い物の用事を済ませ、山が正面に見える道路を走っていた。
今日の天気は曇り時々晴れ。
その雲の隙間から漏れ出た光が、山へ降り注ぐ光景が眼前に広がる。
「あ、これって後光……じゃなくて天使の梯子? だっけ。綺麗だね」
「うわ、絶景じゃん。ものすごくシャッターチャンスなのにカメラ持ってきてないから撮れないんだけど! なんでこんなタイミングでカメラ持ってきていないんだ私は! 私はバカか?」
助手席に座る家族は、大の写真好きにして腕もプロ並み。写真の話題になるとマシンガントークをするほどだ。
カメラを持って出かけると、運転する車を止めてまで気に入った構図で取れるまで粘るカメラマニア。
そんな家族が悔しげにここまで言うのだから、素人の私がスマホで撮ったとしてもいい写真になりそうだということだけはわかった。
カメラを持っていない私は、隣で落ち込む家族をよそに、目の前の光景を心のシャッターにパシャリと撮ったのだった。
今日の天気は曇り時々晴れ。
その雲の隙間から漏れ出た光が、山へ降り注ぐ光景が眼前に広がる。
「あ、これって後光……じゃなくて天使の梯子? だっけ。綺麗だね」
「うわ、絶景じゃん。ものすごくシャッターチャンスなのにカメラ持ってきてないから撮れないんだけど! なんでこんなタイミングでカメラ持ってきていないんだ私は! 私はバカか?」
助手席に座る家族は、大の写真好きにして腕もプロ並み。写真の話題になるとマシンガントークをするほどだ。
カメラを持って出かけると、運転する車を止めてまで気に入った構図で取れるまで粘るカメラマニア。
そんな家族が悔しげにここまで言うのだから、素人の私がスマホで撮ったとしてもいい写真になりそうだということだけはわかった。
カメラを持っていない私は、隣で落ち込む家族をよそに、目の前の光景を心のシャッターにパシャリと撮ったのだった。