白露

文字数 687文字

 二十四節気のひとつ、白露。
 暑さが少しずつ収まり、草花に朝露がつくようになる頃、と言われている。

 昼間はとにかく暑いのがスタンダードになりつつある今年の夏は、九月に入ったことで、暦上では一応秋に移行した。
 連日昼間の気温が三十度を超える秋ってなんだ。
 ここは赤道直下の南国じゃないんだぞ全く。
 もしや、緯度と経度が間違ってるんじゃないのか。
 実はここって日本ではないとか?
 そもそもいつ涼しくなるんだ。
 本当に秋は来るのか。
 文句を探せばきっとたくさん湧いてくるのだろう。
 涼しくなるのを渇望する人間をよそ目に、太陽は何処吹く風とどんどん暑くする。
 もはや太陽の嫌がらせにしか思えなくなってきているのは自分だけだろうか。

 秋と言えば本来なら長雨の季節でもあるのだが、まず雨が降らない。とにかく降らない。なんて頑固なんだお前と言わんばかりに、まるで意思があるのか頑なに降らせない。
 ……まさか、反抗期でも入ってるんじゃないよな? もしそうならば実にやめてほしい。ただただ迷惑だ。
 そして、その挙句、各県のダムの貯水量がほぼゼロになるという形で現れるほど。
 そんなに季節の流れを無視したいのか。
 もしくは自然の四季の仕事を放棄してるのでは。
 そんな暑さも、最近では夜になるとぐっと下がるようになってきた。
 変わらず蒸し暑さはあまり変わらないものの、放射冷却のおかげでまあまあマシになるくらいには。
 この夏は、扇風機とエアコンとすっかり意気投合した戦友になってしまい、お世話になりっぱなしだ。
 そろそろ家電の彼らにも休みを与えたいところなのだが、いったいいつ頃落ち着くのだろう。
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