田植え

文字数 457文字

 巷では長期連休の代表格、ゴールデンウィーク。
 のんびりだらだらと過ごす人もいれば、あちこちに出かけて気分転換としてリフレッシュに勤しんだり、楽しんだりしている時期。

 実はこの期間、農家の人たちにとってはまさに大仕事の期間であったりする。
 ──そう、田植えという重労働だ。
 特にかなりの面積を管理している場合、一日で植え終わらずに数日かけたりすることもある。
 もちろん常に連日快晴というわけではなく、雨天になり田植えを延期することもざらに発生し、元の予定よりも植える期間が伸びるなんてこともあったりするそうだ。

 田んぼが一面に広がる農道を通ると、あちらこちらで田植え機が稼働して、機械がちゃかちゃかと苗を植えていく。
 大抵はゴールデンウィークが終わる頃に苗の若々しい緑で埋め尽くされ、田んぼの土がまだ顔を覗かせる。
 そして、その数週間後にはもっと伸びた苗が、その土を埋めつくし風に気持ち良さげに揺られ、まるで大草原に風がそよぐ光景が見られるようになる。
 私は、日本の初夏の風景のひとつに数えてもいいような気がした。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み