紙の本

文字数 538文字

 紙の本よりも、物質的な量がかさばらない電子書籍が流行る日本。
 どこかで見かけた記事に、外国では電子書籍から紙の本へ回帰する傾向が強く、出版業界が盛り上がりを見せているというものがあった。
 理由としては、長時間酷使した目の疲れや、目の疲れからくる頭痛によるデジタルデトックスのためだったり、本を手に取り、直接触れることによる触感や、印刷された香りを楽しんでいるなどがあるという。
 確かに紙の本は電波が出ることはない。デジタルに晒され続け、疲れた人にとって、紙媒体は安住の地そのものとして再注目され始めた、ということになる。

 私は昔から紙の本が好きで、電子書籍は使ったことがない、本に関してかなり堅い人間だ。周りにいくら変わり者と言われようがこれだけは譲れない。
 確かにこうして発信手段としてネット媒体で文字を書くようになったけれど、それでも手元に置いておきたいものに絞って紙の本は買う。

 最近だと、サブスクから特定のアーティストのものがいきなり削除されたせいで、サブスクそのものの危うさが浮き彫りなってきた。なんでも電子にすればいいというわけではないのだろう。
 きっと自分にとって必要な取捨選択が大事だ。
 いつもある当たり前という便利さが、唐突に消え去るのは明日かもしれない。
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