好きなこと

文字数 481文字

 子持ちの人が多い職場では、必然的に自分の子どもの話をする人が多い。
 そんなとある子持ちの人の話の延長に出てきた、自分の子どもには好きなことがないという話題に、びっくりした。
 巷になんでもかんでも溢れすぎているからこそ、逆に好きな物ができにくいのではないかと思ったのだ。
 かなり下手くそだが、ゲームを時々して遊ぶ自分は、休みの時にゲームで遊ぶことが多い。
 趣味と呼ぶには程遠い、本当に本当のライトユーザーである。下手の横好きってやつだ。
 それでも例えゲームでも、やりたいことがあるし、ゲームが好きってそれだけですごいよね、とものすごく肯定されたので、その時は予想以上にうれしかったのを覚えている。

『なにかへの熱意だとか、何かをやり込むほどに好きな物があるっていうのはすごいことなんだよ。物事の何にも興味が持てないと希薄な人間になっちゃうもの。だから趣味でもなんでも、好きな物があって、それを好きであることってその人の個性……らしさを出してるよね』
 その人がぽろりと言ったこの名言は、会話の最中に出てきた言葉の中で、未だに鮮やかに思い出せるほどに印象に残っている。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み