文字数 574文字

 温暖な気候に変わった今、蜂の巣から蜂が飛び立っていく。
 そして人には危険なスズメバチもまた、飛び回り始めるのだ。

 私の職場では、換気のために窓を少し開けているのだが、毎年毎年このスズメバチが侵入してきて大騒ぎになる。
 ほとんどの場合、駆除するのは私で、すっかり蜂専門の退治屋として職場の人に認知されている。これからの時期、私の相棒は害虫駆除のスプレー。こいつがいないと駆除ができない。
 蜂が出れば、仕事そっちのけで駆除する日々がまたやってくる。
 もはや仕事をしに来ているというより、蜂退治するために来ているようなものだ。
 
 普通に仕事だけをする社会人だったはずなのになぜこうなったんだ……。確かに駆除しないと刺された時が怖いので誰かがしないといけなくなるわけだが。
 しかし毎年、女王蜂まで駆除する羽目になっているから、多分今年も女王蜂と戦わなければいけなくなるだろう。
 あいつはしぶとい。スプレー缶まるまる1本使ったてしてもなかなか弱らないから苦手意識まである。

元々私は虫が苦手で大嫌い。しかし戦わねばかなりの被害が出るのも事実。
 覚悟を決めて蜂退治をするようになり数年経つが、蜂を退治する時、まるで猟師のような感覚で倒している自分がいる。
 今年もやつらとの戦いが開幕するので、仕事とは別に蜂の動向に目を光らせる忙しい日々を迎えなくてはならない。
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