合コンの神様との対話その2

文字数 763文字

合コンの神様との対話その2

「だろ?」
「だろって、当たり前ですよ」合コンの神様、大丈夫かなって思った。
「そうだよな。お前は結婚したいのが、その英子ちゃんで、彼女でたくさん遊びたいのが、里奈ちゃんって名前だっけ」
「はい、そうです」
「そういうことになるよね。で、何が悪いって、世間の物差しで悪いって言っているだけで、本人同士がOKならいいんじゃないかな」
「たしかに」
「だろ。さっきから聞いていると、英子ちゃんという女の娘は、修三君が他の女の娘と遊ぶのはよく思わない。でも、里奈ちゃんって娘は、君に彼女がいても大丈夫なんだよね、極論」
「はい、そうですね」
「そうしたら簡単じゃないか。英子ちゃんには言わない。里奈ちゃんには付き合おうって言って、恋愛と遊びを楽しむ」
「英子にばれたらどうしよう」
「そんなの簡単さ。人生の一番遊びたい盛りに、同じ信者でもないのに、キスすら我慢して、今まで付き合ってきたんだ。それは、普通の男の子なら異常かつすごいことなんだ。そんな時に可愛くて、普通の価値観を持った女の娘と仲良くなって、好意を持たれた。それでキスをした。普通じゃないか。キスで止まっている自体、すごい禁欲マンじゃないか。もちろん、愛情はキスやエッチだけではない、けれど、ひとつの物差し、これからの関係の相性を確かめることになる。なのに、なぜそこだけで我慢して、その他は軽視されろんだ。俺、おかしいこと言っている?」
「全然、仰る通りだと思います」
「でもね、英子ちゃんには英子ちゃんの価値化がある。それを尊重している君は素敵だ。また、里奈ちゃんには里奈ちゃんの価値観がある。それはそれでその娘の求めることを最大限満たしてあげようよ」
「そうですね、さすが荒木さん」俺は納得しすぎてへとへとになってしまった。

おしまい
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登場人物紹介

篠崎修三・・・20歳で初めて出来た彼女がクリスチャンだった。

佐藤英子・・・修三の彼女。3年前にクリスチャンになった。ちなみに修三とは保育園の時の同級生

上田基一・・・修三と同じ大学で同級生の友達。両親がクリスチャンで、小学校に入る前から教会に通い14歳の時に洗礼を受けてクリスチャンとなる。高校に入ったころから、高校3年生あたりから教会生活やクリスチャンに疑問を抱くようになり、大学に入学してから間もなく教会を離れる。現在は彼女、飲み会など遊ぶことが楽しく、教会を離れて良かったと思っている。

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