第79話 快楽
文字数 646文字
時が経つのは早いもので、会社に入ってから4年目になった。仕事はやりがいがあって、世間知らずで状況した女の子に一生懸命に物件を探した。東京で高い収入を得るには、キャバクラに勤める娘が多かった。相変わらずその娘たちと関係をもつことは、もはや当たり前になった。クリスチャンの世界では、そういうことをしているとむなしくなるとか説教されるんだろうけれど、そんなことはなかった。英子とそういう関係になることを禁じられていたから、反動で一杯遊んだ。ただ、女の子たちは、キャバクラとか仕事が軌道に乗り始めると自信がつくのか、俺に頼っていたのが嘘のように俺の元から離れていった。俺は少し寂しくなったりすることもあるけれど、重たい関係になるより良かった。つまりお互い都合がいい関係だったのだ。快楽を覚えると、教会に行っていたことは馬鹿らしくなったし、英子のことを思い出す暇もなかった。むしろクリスチャンのことが、哀れに思ったし、たまに思い出しては、思い出すこと自体が愚かに思えた。
不動産の会社は、大学時代の同期より月収が10万円くらい高かったし、家賃補助も出たから、お金に余裕があったから、昔と違って、コンプレックスに悩むことも少なくなった。30歳になると1千万くらいになるし、夢も希望もあった。会社の先輩や上司と週に3回くらい飲みにいく日々が当たり前で、奢ってもらうことが多く、可愛がられているから、社会人になって、不満を感じることはほとんどなかった。そんな調子をこいた日々にある事件を起こしてしまった。
不動産の会社は、大学時代の同期より月収が10万円くらい高かったし、家賃補助も出たから、お金に余裕があったから、昔と違って、コンプレックスに悩むことも少なくなった。30歳になると1千万くらいになるし、夢も希望もあった。会社の先輩や上司と週に3回くらい飲みにいく日々が当たり前で、奢ってもらうことが多く、可愛がられているから、社会人になって、不満を感じることはほとんどなかった。そんな調子をこいた日々にある事件を起こしてしまった。