第99話 連載休止

文字数 2,338文字

皆様へ

 いつも彼女はクリスチャンをご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。
タイトルの件になりますが、この度、一度連載休止とさせていただきたいと存じます。
理由は色々ございますが、長年に渡り、著者である私なんかに、当作品を書く前の、
何年も前からご理解いただいたZ氏との関係を、昨年春ごろに壊してしまいました。
尊敬していた方でした。とはいえ、休止の理由はZ氏だけではありません。
そして、Z氏との関係修復が連載再開の目的ではございません。
また、修復は無理です。自己憐憫に浸るわけではありません。無理です。
恋愛関係ではございませんので、悪しからず。

Z氏は、当作品を読んでくださり、時には熱い言葉で励まして下さいました。
Z氏との関係を壊してしまったのに、連載を続けることに疑問だけでなく、
色々な思いがございました。そして、一旦、終了とさせていただきます。

箴言16:18 高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ。
私は、この言葉の意味をしっかりと胸に刻み込めないといけないと思いました。

一度、関係が壊れると、同性、異性問わず、気づけば20年以上会わないなんて
ことは私だけでないと思います。そして、たぶん一度壊れた関係の人とは
もう会うことはないでしょう。たとえ会ったとしても、時間の経過や、
お互い警戒心を抱き、心を少しでも通わせた昔が嘘のように、様変わりして
しまうでしょう。

私は、たまにかもしれないけれど、Z氏を思い出しては、Z氏とそのご家族の
祝福やトラブル・事故から守れますよう、ジーザスに祈る。
祈りはいつも叶えられるものではないかもしれないけれど、
神様が応えてくださると思います。

20年前位に買った、外国で出版された本で、有名でもない普通のおじいちゃん
おばあちゃんが人生について、淡々と語っている内容です。

その中から、お二人の方の人生訓をご紹介させて頂きたいと思います。

J・H氏 当時70歳(←私は、J・H氏の性格によく似ております…)
 私は恨み深くて、誰かに裏切られたら、もうそれでその人との関係は終わりだった。
その人が土下座して謝ったって、私はまばたき一つしなかった。こうして友人を
どんどん切り捨てていったんだよ。誰も私が要求する高い水準を満たせなかった。
するとある時、逆に私が娘に切り捨てられたんだ。彼女との約束を守れず、ばっさり
縁を切られてしまった。私の言い分は聞いてもらえなかった。私は自分で調合した
苦い薬を飲まされるはめになったんだよ。あらから二十年になるが、娘とはお互い
一言も話していない。娘と話したいと思うが、もう遅いんだ。時間が経ちすぎて
しまった。
*J・H氏は、癌が急速に進行していると告げられてから、著者に誰にも話したことが
 ないことを打明けた。彼は若いころにはなかった優しさを身につけて、娘と20年も
 音信不通になっていることを嘆いていたが、いざ彼女に連絡しようとすると、
 「もしも娘が応えてくれなかったら?」と思いやめてしまうのだった。娘に声を
 かけるからりに、最後の力をふりしぼって、長年抱いていた後悔について語った
 そうだ(原文のままですみません)。

J・W氏 当時68歳
 私は長い間鼻持ちならない人間だった。陰口をたたくのが得意でね。
あらゆる人をやっつけたけれど、中でも生活保護を受けている連中のことは
許せなかった。楽をして、政府に面倒をみてもらっている奴らのように思えてね。
 でも、まだ58歳の時に、自分が心臓発作で倒れたんです。仕事を辞めざる
を得なくなり、貯金はあっという間に底をついた。障害者手当は、住宅ローンの
返済額にも満たず、結局公営アパートに引っ越すはめになったんだ。 

最初の数日間は、郵便物を取りに下に降りることさえ出来なかったね。
自分も生活保護を受けていると思うと、我慢できなかったんだ。
 ある朝、ドアをノックする音がした。隣人の一人が引っ越してきたばかりの
私を歓迎するため、パイを持ってきてくれたんだ。その後、別の隣人が、何か
買い物してきましょうか、と言ってきてくれた。あれからもう十年近くたったけど、
ここで人生最高の友達が出来たよ。私のアパートのドアはいつも開けてある。
相談事を持ち掛けてくる人もいれば、ただ泣くために来る人もいる。いろんな
人がいるんだ。ずっとこんなふうに人生を過ごせば良かったって思うよ。
無駄に過ごしてしまった時間を、今、取り戻そうとしているんだ。
*J・W氏が最後を過ごした公営住宅では、いまだに彼のことが話題になる。
 人に優しくされ、自分も人に優しくすることで、初めて思いやりの力を
 発見した彼は、それから機会があればかならず人助けをした。
 死ぬ直前、彼は一見貧しいここの暮らしで得たものは、かつてビジネスマン
 としてえたものとは比べようもないくらい大きいものだったと語ったそうだ
 (こちらも原文のままですみません)。

当サイトに掲載させていただいてから、1年間で約25,000以上のアクセスや
たくさんの応援メッセージをいただきました。心より感謝申し上げます。
ノベルデイズの関係者の皆様にも、このような稚拙な内容を掲載して
くださるだけでなく、私のような者の小説をネットでいろんな方々に見て
いただくという貴重な機会を与え続けてくださり、ありがとうございます。
また、今回の連絡は一方的で申し訳ございませんでした。
2020年が始まり、皆様のご多幸とご健康をお祈り申し上げます。

            2020/1/4    ご報告とさせていただきます。
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登場人物紹介

篠崎修三・・・20歳で初めて出来た彼女がクリスチャンだった。

佐藤英子・・・修三の彼女。3年前にクリスチャンになった。ちなみに修三とは保育園の時の同級生

上田基一・・・修三と同じ大学で同級生の友達。両親がクリスチャンで、小学校に入る前から教会に通い14歳の時に洗礼を受けてクリスチャンとなる。高校に入ったころから、高校3年生あたりから教会生活やクリスチャンに疑問を抱くようになり、大学に入学してから間もなく教会を離れる。現在は彼女、飲み会など遊ぶことが楽しく、教会を離れて良かったと思っている。

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