直美先生がジーザス教会でメッセージ

文字数 1,093文字

彼女はクリスチャン

直美先生がジーザス教会でメッセージ

「はあー」最近またため息をつくようになった。俺は恵まれているんだろうか、そうじゃないのかわからなくなった。
「はあー」またため息をついたとき、英子からlineがあった。
「直美先生が今日本に帰ってきて、今度の日曜日は直美先生がメッセージをしてくれるって」
英子にすぐ連絡したら、日本に帰っていることを英子のお母さんから聞いて、田原先生に話しをしたところ、予想通り快諾してくれたことを、珍しく早口で話した。なんでこのタイミングで、直美先生なんだ、神様の計らいなのではないかもしれない。俺は次の日曜日は教会に行くことを決めた。
教会の扉にあるメッセージボードには、「過去を変えれば、未来は変わる 直美イーストマン氏」と書かれていた。教会に入ると、直美先生の家族に人だかりができていた。
「英子!!」直美先生が英子を見つけると、メッシかマラドーナかのように、人ごみの中から英子の前に現れると、二人は抱き合った。そして俺を見つけると、
「修三君、おおきくなったけれど、私よりおおきくならなかったわね。会えて本当に嬉しいわ」170cmくらいの直美先生はそう言って、俺の両手を握ってくれた。笑顔が素敵で、ハスキーな声は少しセクシーな声に聞こえた。
「Hello. Nice to meet you. I'm Eastman. Naomi's husband.」
「Hello. Nice to meet you too. My name is Shuzo Shinozaki.」
あまりに自然にやりとりに、Eastmanたる者は、俺が英語を話せると勘違いしたのか、英語でまくしたててきた。言っている英語が全然わからないから、
「Thank you. You are my friend forever」俺はいつもの思い付きでそう言うと、みんなで爆笑してくれたから、照れ臭くなった。

「みなさん、おはようございます。私は直美イーストマンと申します。主人がアメリカのバーモント州で牧師をしていて、たまに私もこうしてメッセージをすることもあります。私は英子ちゃんと修三君が保育園の時に保育園の先生をしておりました。まさか日本に帰ってきて、二人と再会出来て、英子ちゃんがクリスチャンになって、修三君はまだ迷える子羊だけれども教会に来ているなんて、神様の御業はなんてすばらしいのでしょう」こうして直美先生のメッセージが始まった。

                                           おしまい
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登場人物紹介

篠崎修三・・・20歳で初めて出来た彼女がクリスチャンだった。

佐藤英子・・・修三の彼女。3年前にクリスチャンになった。ちなみに修三とは保育園の時の同級生

上田基一・・・修三と同じ大学で同級生の友達。両親がクリスチャンで、小学校に入る前から教会に通い14歳の時に洗礼を受けてクリスチャンとなる。高校に入ったころから、高校3年生あたりから教会生活やクリスチャンに疑問を抱くようになり、大学に入学してから間もなく教会を離れる。現在は彼女、飲み会など遊ぶことが楽しく、教会を離れて良かったと思っている。

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