誘惑

文字数 1,313文字

むしろ,おのおの自分の欲望に引き出されて誘われる*ことにより試練を受けるのです。ヤコブ 1:14

英子からの愛されるより、愛することの素晴らしさ、俺らは愛情を確かめ合って、パスタ屋で英子はシーフードパスタ、俺はカルボナーラを頼んで、お互いのパスタを分け合った。
「お互いのものを分け合うっていいね」英子がそういうと、
「ふーん」と言って、英子を見つめながら笑顔を作った。
俺らは、英子の見た夢を反芻しあった。俺の見た夢はあまりにもしょぼい夢だったので、話さないことにした。気づけば14時になっていたから、お店を出ると上田からラインで電話があった。
「おう、どうした」
「お前、今日の夜空いているか。」
「まあ空いているよ。」
「修三、お願い、今日合コンがあるんだけれど、1名盲腸になって、急遽これなくなったから、俺、幹事なんだ、一生のjお願い、修三。今彼女といるのか」
「うん、いるよ。」
「わかった、彼女と離れた時に俺に電話をしてくれ」上田はかなり焦っていた声をしていた。俺以外でもいいのに、なんで俺を誘うのかわからなかった。
「誰から」英子は俺にそう質問すると、
「上田、今日飲みにいかねーかって。突然するぎるな、あいつ」
「あぁ昔教会に行っていた上田君。行ってきてあげたら、なんか修三君と話をしたいことがいっぱいあるんじゃないの」
でも、合コンだよとは死んでも言えず、
「うーん、どうしようかな。まあ、後であいつと電話をして決めるよ」
「わかった。でも、行ってもあまり羽目をはずさないでね。なんかあったら英子、嫌だし。」自分のことを英子って言うのは、今まであっただろうか。本気で俺のことを心配している表情が美しかった。
英子の家まで行って、帰ろうとしたら、英子が
「ちょっと待って、お祈りさせて。」英子はそう言って、眉間にしわをよせながら、
「神様、今日愛する修三君が上田君と飲みに行きますけれど、上田君とよき交わりが出来ますように。そして、サタンの攻撃から守られ、トラブルに巻き込まれないよにお願いいたします。イエス様のお名前でお祈りいたします」そう祈ってくれた。クリスチャンの世界では、交流する、関係を築くことを交わりという。普通の人の人の感覚では、乱交を思い描く。教会に行って、礼拝が終わったあと、先生が多くの人と交わりましょうという言葉を聞いて、これから乱交が始まるのかと、マジで鼻火ブーなことを連想してしまった。
「ありがとう、あいつ二人目の彼女に狙っていた娘に振られてしまたかな」
「二人目の彼女」英子は少し、いら立ちながら俺にそう聞いてきた。
「あいつね、たくさん彼女作って、たくさんの女性と関係をもって、愛に飢えている女の子に愛情をたっぷり与えていんだって」俺がそう言うと、
「最低、気持ち悪い。今日大丈夫。でも、上田君ってもてるの?」
「まあ顔をすこしくせがあるけれど、183㎝あるし、総合的には格好いい部類には入るんじゃない」
「私全く興味ない、気持ち悪い」英子が本気でそういうと、
「まああいつも色々傷があるからな」といいながら、英子が上田を拒絶している姿が嬉しくてしょうがなかった。

おしまい
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

篠崎修三・・・20歳で初めて出来た彼女がクリスチャンだった。

佐藤英子・・・修三の彼女。3年前にクリスチャンになった。ちなみに修三とは保育園の時の同級生

上田基一・・・修三と同じ大学で同級生の友達。両親がクリスチャンで、小学校に入る前から教会に通い14歳の時に洗礼を受けてクリスチャンとなる。高校に入ったころから、高校3年生あたりから教会生活やクリスチャンに疑問を抱くようになり、大学に入学してから間もなく教会を離れる。現在は彼女、飲み会など遊ぶことが楽しく、教会を離れて良かったと思っている。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み