雅歌 修三ついにファーストキスをする!!version
文字数 883文字
ソロモンの雅歌
あの方が私に口づけしてくださったらよいのに。あなたの愛はぶどう酒よりも快く、
あなたの香油のかおりはかぐわしく、あなたの名は注がれる香油のよう。それで、おとめらはあなたを愛しています。雅歌1:1~3
いつもの公園につくまで、里奈ちゃんは、
「ねー内緒って何?」と聞いては、
「内緒っす」と言ってはガッツポーズをした。その繰り返しを何度かしていた。
バイトの面接で合格したからか、もしくは里奈ちゃんが髪の毛を短くしてより
可愛くなったからなのか、テンションが高めだった。
公園の椅子に座ってやっと、
「上田と二人で星っていう居酒屋のバイトの面接を受けたら、その場で合格したんだ」
「えっ、そんなことでずっと内緒とガッツポーズを繰り返していたの?」
「そんなこととはなんぞや」俺は少し語気を強めた。
「だって、、、ウケる修三。本当に単純だね」
「ちくしょう、単純とはなんだ、この野郎」そう言って、里奈ちゃんの頭をチョップしようとしたら、里奈ちゃんがそれを防いで、そんなことをしているうちに俺らはじゃれあった。俺の右手が里奈ちゃんの肩に当たった時、俺は体勢を崩して、おでこ同士がぶつかった。
「はあ」俺はそう言ってから、鼻から息を吸って、すぐにはいた。もう一回鼻から息を吸おうと思ったら、里奈ちゃんは、俺を見つめた後、目を閉じた。俺は固まって、急に英子を
思い出した。少し時間を置いたら里奈ちゃんは目を開けるだろうと思ったけれど、一向に目を開かないで、両手で俺の右手を握った。薄目を開けているのか気になった瞬間、俺は里奈ちゃんの応答に応えてキスをした。その後は、何度もキスして、たまに舌を入れあったり、もう英子、神様、教会なんてどうでもよかった。何度もしたキスを終えようとした時、頬に涙が付いた。里奈ちゃんは泣いていた。涙を見てから恥ずかしいような、怖いような、英子に悪いことをしたような、突然現実に戻されたような気がしてきた。なんだか怖い。でも、ファーストキスの相手は里奈ちゃんだったことを嬉しく思った。ただ、恐怖感が募るばかりだった。
おしまい
あの方が私に口づけしてくださったらよいのに。あなたの愛はぶどう酒よりも快く、
あなたの香油のかおりはかぐわしく、あなたの名は注がれる香油のよう。それで、おとめらはあなたを愛しています。雅歌1:1~3
いつもの公園につくまで、里奈ちゃんは、
「ねー内緒って何?」と聞いては、
「内緒っす」と言ってはガッツポーズをした。その繰り返しを何度かしていた。
バイトの面接で合格したからか、もしくは里奈ちゃんが髪の毛を短くしてより
可愛くなったからなのか、テンションが高めだった。
公園の椅子に座ってやっと、
「上田と二人で星っていう居酒屋のバイトの面接を受けたら、その場で合格したんだ」
「えっ、そんなことでずっと内緒とガッツポーズを繰り返していたの?」
「そんなこととはなんぞや」俺は少し語気を強めた。
「だって、、、ウケる修三。本当に単純だね」
「ちくしょう、単純とはなんだ、この野郎」そう言って、里奈ちゃんの頭をチョップしようとしたら、里奈ちゃんがそれを防いで、そんなことをしているうちに俺らはじゃれあった。俺の右手が里奈ちゃんの肩に当たった時、俺は体勢を崩して、おでこ同士がぶつかった。
「はあ」俺はそう言ってから、鼻から息を吸って、すぐにはいた。もう一回鼻から息を吸おうと思ったら、里奈ちゃんは、俺を見つめた後、目を閉じた。俺は固まって、急に英子を
思い出した。少し時間を置いたら里奈ちゃんは目を開けるだろうと思ったけれど、一向に目を開かないで、両手で俺の右手を握った。薄目を開けているのか気になった瞬間、俺は里奈ちゃんの応答に応えてキスをした。その後は、何度もキスして、たまに舌を入れあったり、もう英子、神様、教会なんてどうでもよかった。何度もしたキスを終えようとした時、頬に涙が付いた。里奈ちゃんは泣いていた。涙を見てから恥ずかしいような、怖いような、英子に悪いことをしたような、突然現実に戻されたような気がしてきた。なんだか怖い。でも、ファーストキスの相手は里奈ちゃんだったことを嬉しく思った。ただ、恐怖感が募るばかりだった。
おしまい