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文字数 436文字
マリアは一人で山田建設社長宅へ乗り込んで行った。マリアの頭の中では、昭和残侠伝シリーズで高倉健が敵対するヤクザの組事務所に殴り込みに行くシーンで流れる主題歌「唐獅子牡丹」が高らかに鳴り響いている。
マリアは高校時代に付き合っていたヒデキの影響で、昭和残侠伝シリーズが好きになった。ヒデキの家でビデオテープに録画した昭和残侠伝シリーズを繰り返し観て、「唐獅子牡丹」も口ずさめるまでになっていた。
応対に出て来た社長夫人を見て、マリアは何処かで見た顔だと思った。
「ひょっとして、勝っちゃんやない?」
社長夫人は、マリアの顔を繫々眺めて、
「えーっ、マリアか?」
と驚いている。
二人は高校卒業して以来、久しぶりに再会したのである。
「マリアが、もんて来ちょうと噂には聞いちょったけんど、ほんまやったがやね」
勝子も驚いた様子で、マリアとの再会を喜んだ。
「しかし、最初見た時、勝っちゃんとは直ぐに分らんかったちや」
勝子は太って、貫禄十分になっている。高校時代の面影は微塵もない。
マリアは高校時代に付き合っていたヒデキの影響で、昭和残侠伝シリーズが好きになった。ヒデキの家でビデオテープに録画した昭和残侠伝シリーズを繰り返し観て、「唐獅子牡丹」も口ずさめるまでになっていた。
応対に出て来た社長夫人を見て、マリアは何処かで見た顔だと思った。
「ひょっとして、勝っちゃんやない?」
社長夫人は、マリアの顔を繫々眺めて、
「えーっ、マリアか?」
と驚いている。
二人は高校卒業して以来、久しぶりに再会したのである。
「マリアが、もんて来ちょうと噂には聞いちょったけんど、ほんまやったがやね」
勝子も驚いた様子で、マリアとの再会を喜んだ。
「しかし、最初見た時、勝っちゃんとは直ぐに分らんかったちや」
勝子は太って、貫禄十分になっている。高校時代の面影は微塵もない。
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