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　そんな頃、マリアが隣市にあるN農高の不良男子と付き合っているとの噂が流れた。

　ガラの悪そうな不良男子たちが、この前、バイクでやって来ていたのを淳之介も見て知っていた。

　淳之介はミキタと連れだって帰りながら、正門の前で煙草を吹かしている不良たちに、絡まれないようびくびくしながらその前を通り過ぎたのである。

　不良たちも大人し気な淳之介やミキタには、さすがに言いがかりをつけてこない。

　どうやら不良たちの目的は、マリアに会うことにあり、正門のところでマリアと、不良男子が話し合っているのを目撃した者がいた。

　翌日学校内では、抗争でも始まるのではないかと噂になったが、さすがに男子が女子にケンカを売ることはなく、騒動にはならなかった。