79

文字数 388文字

「あなたが市長になってから、支持者である特定の業者しか公共工事の仕事をしていない。
 競争入札で四半世紀もの間、特定の業者ばかりが落札するのはおかしい、と思うのが普通ですよね。
 市民団体等が談合があるのではないかと、市に調べるよう訴えても、そんな事実はないし調査する機関もないから調べられないとの一点張り。
 だから、多くの市民は、談合疑惑について納得していないんですよ。
 市長は都合が悪くなると記憶にないっていっつも逃げるけんど、だからあんたはタヌキって云われるんですよ! あっ、失礼、議長、今のタヌキは取り消します。
 だけど、ここは大事なところですからね、もうちょっと、真面目に答えて下さいよ」

「いや、そんな事を云われてもね、そんな事実はないからね。
 それに、如何言われても覚えてないものは、覚えてませんからな」

 市長がとぼけて答弁すると、傍聴席から「嘘つけー」とヤジが飛ぶ。




ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み