58

文字数 739文字

 おばあちゃんの寝る布団の横に、一郎と次郎の寝る布団をぴったりくっつけて、部屋の電気も消して、ローソクをつける。
 
 ローソクをつけるのはおばあちゃんの発想だが、ちょっと怖いけど不思議な感じがして、一郎も次郎も大喜び。

「じゃあボクからゆうけん、次におばあちゃんで、その次が次郎だよ」

 では、はじまりはじまり。


 ふしぎの国のマリア


 一郎 
 マリアは6才の女の子です。
 ある時マリアが山でドングリを拾っていると服を着たサルにあいました。
 サルは時計を見ながら「ああ、遅れる」と言って慌てて走って行きました。
 マリアはサルの後をつけて行きました。
 はい、おばあちゃん。

 あばあちゃん 
 サルは山の中にあるほら穴に入って行きました。
 マリアは怖かったけれどサルの後をついて行きました。
 サルは穴の中をどこまでも進んで行きます。 
 はい、次は、次郎ちゃんだよ。

 次郎 
 あなのなかって、くらいの? えっと、えっと、どぅしようかなぁ?
 えっとね、それからね、マリアもあなをすすんでいったんだ、の、です。
 そしたらね、バナナがおちていたんだ、です。
 マリアはバナナをたべて、さくらこちゃんもいっしょにたべたんだよ。

 一郎 
 さくらこちゃんて誰なが?

 次郎 
 ボクのほいくえんのおともだち。

 一郎 
 しばらく行くと井戸がありました。
 サルは井戸の中に飛び降りました。
 続いてマリアも井戸の中に飛び降りました。
 マリアはゆっくりゆっくり井戸の中を落ちて行きました。
 本当にゆっくりでした。
 井戸はどこまでも深く中々下につきません。
 マリアは落ちながら眠ってしまいました。
 やがて大きなクッションの上にドスンと落ちて、目が覚めたのです。
 なんとそれはクッションではなく、大きなクマのお腹だったのです 




ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み