文字数 264文字

 淳之介はマリアのことが、家に帰っても頭から離れない。

 風呂に入っている時も、トイレに座っている時も、マリアのことを考えている。

 入学して一ケ月もすると、マリアのことが徐々に解ってきた。

 マリアは、少々おつむが弱い。

 それは数学の授業を受けている時に、よく解る。

 マリアは簡単な問題を先生に問われても、答えることが出来ない。

 立ったまま、困った様子で淳之介を見るので、淳之介は慌てて答えをノートに書き、そっとマリアに見せてやる。

 しかし、そんなおつむの弱いところも、可愛いと思う。

 マリアは小学三年だから無理もないよねって。


 
 
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