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文字数 335文字

 結局マリアが夢見た家族だけの野球チームは作れなかった。

 一郎は中学生になり、次郎は小学5年生になっていた。

 大人しい一郎は、スポーツが苦手だった。

 一郎をもっと活発な子にしたいと、小学四年の時剣道の道場に入門させたが、半年も続かなかった。

 剣道を辞める時、

「その分、勉強で頑張る」

 と一郎が言って、その後学習塾に通い始めた。

 一郎は親が思う以上に頭がよく、算数の全国模試で上位に入ったこともある。この点は淳之介の遺伝子であろう。

 マリアは数学は苦手ったが、社会や国語は人並み以上に出来た。

 次郎は一郎と違い勉強は嫌いだがスポーツが好きで、四年生の時からソフトボールのクラブに入っていた。

 次郎は勝ち気で活発だった。

 一郎が淳之介似で、次郎はマリヤそのものの性格だった。




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