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　その後マリアは応接室に通されて、社長と勝子の３人で話した。

　苛めの話を聞いた社長は、当初ふてぶてしい態度で事実を認めようとしなかったが、勝子が間に入って健太を呼んで確認しようと言ってくれた。

　呼ばれた健太は、最初は苛めてないと言い張ったが、マリアが先日学校で会ったことを話すと、突然泣き出し、事実を認めた。

　社長も子どもの自白に非を認めざるを得なくなり、マリアに渋々謝った。

「健太、このおばちゃんを怒らしたら怖いがぜぇ、今度一郎君を苛めよったら、おばちゃんに半殺しにされるけんね」

　と勝子が息子に言って聞かせた。

「ゴメンね。
　おばちゃんも、健太君が憎くて来たがやないけんね。
　これからは一郎とも仲良くしちゃってや」

　とマリアが健太に優しく言う。

　その後、苛めはなくなり、以来一郎は嫌がることもなく学校に行くようになった。