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文字数 558文字

 おばあちゃん 
「えー、あと五年もここにいなけりゃいけないんですか?」
 と驚いてマリアが大きな声を出しました。
「ワタシそんなに長い間、ここにいるのは嫌です。
 なんとかここから脱出する方法を教えてくれませんか?」
 マリアが泣きそうな顔でそう言うと、
「そうかね、それほど帰りたいのならしかたがないな、それじゃあ、ワシについておいで」
 とタヌキのおじいさんが立って部屋から出て行きました。
 はい、次郎ちゃん。

 次郎 
 おばあちゃん、ボクおなかんすいたがやけんど、なにかたべるもんない? 

 おばあちゃん 
 お昼にあんたらがみんな食べてしもうたけん、なーんにも残っちょらんよ。
 ブツダンにおそなえしちょうリンゴやったらあるけんど、それ食べるかい? 
 そのかわり、食べたらちゃんと歯みがきせんといかんぜ。

 次郎
(リンゴを食べながら)えっと、ほんで、なにやったかね? あっ、そうか、タヌキのおじいさんと、へやをでていったがやったね。
 タヌキのおじいさんがへやからでていったけん、マリアもおじいさんのあとをついてでていったが、です。
 ほんで、となりのへやにはいったらね、そこにはいっぱいアンパンがあったがよ。
 マリアはおなかがペコペコやったけんね、アンパンをたべたが、です。
 おなかがいっぱいになって、マリアはねむっちゃたが、です。




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