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文字数 332文字

 淳之介はマリアの家の前で放心したようにしばらくたたずんだ後、あきらめて帰ろうとすると背後からミキタが声をかけてきた。

「学校で渡そうと思いよったけど、淳之介にってマリアから封筒預かっちょう」

 淳之介はその後、マリアといつも遊んだ砂浜にミキタと来て座った。

 水平線に夕日がまもなく沈もうとしている。

 淳之介はマリアからの封筒を開けた。そこにはメモ用紙が入っていた。

「淳之介へ
 突然ひっこすことになって、あいさつもせんとゴメン。
 二十歳になったら結婚しようね!
 それまで待ちよってよ。
 約束やぶったらオバケになって出ちゃんけんね。
 じゃあね、バイバイ!
                         マリア」 

 と小学三年生のようなミミズが這うような字で書いてある。




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