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文字数 245文字

 しかし、マリアの思いに反して最初の男の子が生まれたのは、結婚して五年後だった。

 九人産むというマリアの考えもあり、名前は一郎にした。

 次男三男と産まれれば、次郎三郎とつけることに決めた。

 ただし女の子の場合はどうするかということでもめたが、

「その時は、次子(つぎこ)三子(みつこ)でええやいか」

 というマリアの安易な発想でそうすることにした。

 淳之介もマリアも、子どもを目に入れても痛くないほど溺愛し、可愛がった。

 特にマリアは、温かい家庭に憧れがあったため、余計子どもを愛したのである。




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