Folge 56 堪能するため
文字数 1,137文字
勉強前のひととき。
風呂を済ませてリビングにて。
ホカホカの身体では何もする気が起きない。
だから風呂上がりはクールダウンの時間をとる。
隣には一緒に入ったタケルがいる。
この弟との時間。
とにかく平和だ。
たまに甘々過ぎる時もあるけれど、脳内を空っぽにできるんだ。
女子率が高めだからなおさらかもしれないな。
裕二やらと話すのとも違う。
警戒する必要がない。
これって凄くありがたいこと。
タケルには感謝しているんだ。
弟としていてくれて感謝しかない。
冷えたお茶を飲みながらこんな思いにふけている。
すると次々に女性陣が脱衣所から出始めた。
トップはツィスカ。
おー。
楽しみだなあ。
久しぶりだからしっかりと楽しもっと。
あ、次はカルラだ。
今日が違うだけで、ウチは基本みんなで風呂に入るから、全部見ているし。
まあ、見られるならいつでも全部見たいが。
寝る時に見よっかな。
特権かあ。
いい響きだ。
その特権で最後に咲乃の姿を眺める。
全員がバスタオル一枚巻いただけで出て来たんだが。
これってワザとか?
……ありがたい。
あの妹二人と初めから一緒にいたから。
ずっとあの調子で接して来られている。
だから基準はあの妹だからねえ。
それが普通じゃないと言われても。
少数派だとしても、普通は普通だ。
幸せは崩しません。
そろそろ勉強始めるか。
普通に妹たちを堪能するために。