Folge 14 癒し風呂
文字数 4,117文字
おいしかったであろう食事も終わり、風呂に入ることになったのだけど。
嫌な予感しかしないし、その予感の的中率は随分と高そうだ。
betできるなら大金持ちになれるぞ。
とりあえず今日の所はこれでお帰り願おうと――――
やっぱり来たーっ!
簡単には帰ってくれないとは思っていた。
あ、思っていたから帰らないのか?
オレが悪いのか!?
しかしここは何としても帰ってもらいたい。
妹たちの機嫌を直したいんだよ~。
拍手をしているのはオレだけ。
ですよね~。
それではここで、サダメさんに一曲歌ってもらいましょう。
『オレのハートはブリザード』
張りきって、どうぞ!
って歌えるわけがないだろ!
パラパラと二人で拍手紛いのことをしてくれた。
うんうん。タケルはそういう奴なんだよ。頭を撫でておこう。
妹たちがオレの両側にくっついてきた。
要するにオレが取られそうで怖いんだよね。
もう、オレに可愛いとこ見せつけるのが好きな子たちだなあ。
どうしても泊りたいんだね。
この二人って結構強情だよな。
関わりない相手には全く何もできないのに。
どうにもなりそうにない人を動かせたってのは嬉しかったりするんだけどね。
なんじゃそりゃ。
決め台詞はツィスカがするかと思ったらゴール前で妹へパスかよ。
動いていないのにコケそうになったぞ!
カルラはしっかりしているなあ。
まだ少し怒りのピースが残っているみたいだけど。
だめだ。言えばいう程沼に嵌っていく。
って言うしかないよなあ。
さ、片付けと風呂の準備を急いでしないと――――
気持ちはわかる。
あんなに押しが強いとは思いもしなかった。
いや、そういえば初めて会った時から押しは強かったな。
見た目で思い込んでいただけか。
色々といつもの準備を済ませて、例の双子を待つのみとなった。
弟妹三人共「あっ」という顔をしている。
遅かったか。
かえって変な誤解をされてしまった。
両腕ごとハグされると何もしようがないんだが。
おまけに確認ができるほどの付き合いは全く無いし。
今初めて咲乃の感触を知らされているわけで。
妹たちの参戦だあ!
毎日のように男子を蹴散らしている。
その慣れた手さばきで咲乃を引き離したよ。
妹がまたう~う~と唸り出した。
なんでこうなるんだよ~。
なんかズレているんだけどな。
とりあえず大人しくしてくれるらしい。。
何とでも言ってくれ。
男子と風呂に入りたがる女子の方がどうかと思うぞ。
だが、どうとも思わないから困ったものだ。
すでに身内気分なんだろうね。
彼女どころか。
友達としても成り立っていないような日数しか経っていないんだし。
妹二人が見事にハモった。
姉の強行採決発動だ!
タケルがオレへのリクエストを考え始めたのを見届ける。
オレと妹二人は寝間着を取りに各部屋へ。
着替え部屋から下着を取りに行ったりした。
美乃咲姉妹が風呂から出て来たので、次はオレたち三人の番だ。
タケル、頼んだぞ。
美乃咲姉妹の風呂上り姿が目に入ってきたが、こ、これは!
二人共ミニな白色のバスローブを着ている。
とにかく美脚はアピールしたいんだな。
咲乃、ウィンク好きだねえ。
まあ、オレも好きだけど。
ふぅ。
湯舟に浸かっています。
もちろん妹二人共いっしょに。
ツィスカをラッコ抱きして向かいにカルラ。
癒される~。
ツィスカを思わずギュっと抱きしめてしまった。
カルラからチェンジ要求が出て、ツィスカが交代する。
今度はカルラを抱きしめるのだ。
幸せ過ぎるだろ。
何をしたいのかが誰でも分かる質問だな。
あの一件以来していない。
この二人はそろそろ禁断症状でもあるのかな。
自分で言っていて凄いセリフだな。
毎日こんなことばっかり言っているんだよなあ。
全ては両親の所為ってことでみなさん許してね。
寂しがり屋の子供たちを温かく見守って。
一部厳しい目の人も堪えてください。
まずは抱いているカルラから。
そして我慢していたのが丸わかりなツィスカ。
珍しく自分からしてきた。
出ました! この言葉。
でも気持ちをそのまま体で表現するのがツィスカ。
怪我しない程度なら今まで通り思いっきり来て欲しい気持ちもあるなあ。
とまあ、まったりした時間を満喫しているところ。
だけど、早めに出ると言ってしまっているのでここで終了。
いよいよ双子同士のお話し会が始まるんだ。
オレを挟んでなんだろうけどね。
無事に朝を迎えられたらいいなあ。