Folge 72 床ドン
文字数 1,508文字
美咲お手製のミートスパを食べた。
うまっ!
またログハウスで食べるパスタって似合い過ぎ。
一気に元気が出て来た。
ぐったりしていた弟妹も全員見事に復活。
また、美咲の料理には舌を巻いていた。
どうも困っていないみたい。
食べ過ぎても今日だけお腹が少しプックリするぐらいだろう。
プックリしたお腹か。
見つけたらツンツンしてみよっと。
咲乃に頬っぺたをペロッと舐め上げられた。
犬じゃないんだから。
妙に嬉しかったりするけども。
な!?
舐めたかっただけかい!
……困っていない自分がここに。
そんな自分に困る。
あの。
愛の圧が凄い。
頑張って受け止めないと。
受け止めたいと思うってことは、オレも同じってことか。
うん。
妹は誰にもあげない。
今となってはさくみさも。
……さくみさも?
えっと、これは、その、どういう気持ちなんだろ。
妹じゃないから違う気持ちなのか?
なんだか分からないけど、離したくない。
急に振るな。
混ぜるな、危険!
女子四人が床を一蹴りして、ドンッと重い音が鳴り響いた。
怖いんですけど?
あ、けど……。
困られちゃった。
妹は口を揃えて言う。
この質問の答えはいつもハモる。
カルラは両膝に両腕で頬杖をついてこちらを改めて見つめる。
可愛い。
ため息つかれても。
つきたいのはこっちなんだよ。
こんな答えでも喜んでくれちゃった。
彼女じゃなきゃ嬉しくないのかと思っていたよ。
いいのかな。
首に巻き着く咲乃。
頬ずりもされるし、あちこちキスだらけ。
なんでこんなに好かれているんだ?
――――誰か教えてくれー!