Folge 74 探検
文字数 1,378文字
カルラとタケルもハグをした。
言葉にできない何かを吸収した気がする。
脳内のデフラグ完了。
効果が
精神衛生上、必要なのだな。
もっと自分から構いにいこう。
咲乃が両手首をクルクルとストレッチしている。
あなたがやろうとしていることは、スポーツか?
咲乃は圧が強いんだよ~。
それが好きな自分に乾杯。
未成年ですが。
もう涙が引いたみたい。
女子だなぁ。
ストレッチしておくか。
運動不足なら負けない。
タケルがニヤニヤしている。
あいつは身体に自信あるからなあ。
力仕事は任せている。
あ。
任せていたから運動不足なのか。
喜んでもらえるなら一石二鳥だ。
タケルなら優しく教えてくれるだろうし。
昼ごはんを頂いてすぐに動くのは厳しい。
ということで、それぞれが別荘内探検を始める。
ログハウスが珍しいこともあって弟妹は楽しそうだ。
ベッドは見つかると飛び込まれるよね。
見事に二人の餌食となりました。
はしゃいでいる妹を見るのは好きだ。
こっちまで楽しくなる。
他の部屋を見に行こうとしたのに、呼び止められた。
二~三歩下がって再度二人を見る。
両手を広げている二人。
気持ちは分かるけどさ。
時々とんでもない台詞を口走っている。
身内相手だけども親がいたら言えないよ。
冷静になると顔が赤くなってしまうな。
これだけ聞いたら何かと思うよな。
なんだか照れて来たから話を終わらせないと。
まだ何か言っているけど戻らないぞ。
すでにその気になりそうなんだから。
せっかくのお誘いなんだ。
いつもと違うことを楽しまないと損だよ。
それを弟妹には感じてもらうようにしないと。
どっちみち移動する時には両腕使えなくなるんだろうし。
温泉なんて、それこそ修学旅行ぐらいでしか入ったことないな。
ワクワクしてきたな。
ログハウスの木の匂いも時々実感する。
加えて外の緑豊かな景色。
気分が上がるのは当然なのだろうな。