第28話 二八、翌年一月父、国司に成れず 

文字数 170文字

 翌年、一月の司召しに、親が国司任官の喜びすべきことがありそうだったが、あてがはずれた翌朝、同じ気持ちで心に思っていた人のもとより、
「さりともと思いつつ、明ける夜明けを待っている、心もとなさ」
と言って、
  「明くる待つ鐘の声にも夢さめて秋の百夜の心地せしかな」
と言う返事に、
  「暁をなにに待ちけむ思う事なるとも聞かぬ鐘の音ゆへ」
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