第105話 桜咲く華
文字数 270文字
初めて訪れる街は、なんだかよそよそしくて、好きになれない。
遠くから見ていた、夕日のきれいな街。
憧れのように、引き寄せられた。
探した。好きになれる場所、自分がいてもいい時間。
探した。受け入れてくれる場所、ここだけの時間。
気が付けば、もう街の外にいる。
ゴロー太は思う。どこにいても自分は変わらない。
夕日で伸びた影を追いかけながら、何度も繰り返し思った。
風に吹かれて雨が降る。ゴロー太は振り返る。
そこに、季節はずれの桜が咲いていた。
本当は、雨でそう見えただけなのに。
ゴロー太は、見つけた。
お気に入りの場所を見つけた。
気が付けば、もう街の中にいる。
遠くから見ていた、夕日のきれいな街。
憧れのように、引き寄せられた。
探した。好きになれる場所、自分がいてもいい時間。
探した。受け入れてくれる場所、ここだけの時間。
気が付けば、もう街の外にいる。
ゴロー太は思う。どこにいても自分は変わらない。
夕日で伸びた影を追いかけながら、何度も繰り返し思った。
風に吹かれて雨が降る。ゴロー太は振り返る。
そこに、季節はずれの桜が咲いていた。
本当は、雨でそう見えただけなのに。
ゴロー太は、見つけた。
お気に入りの場所を見つけた。
気が付けば、もう街の中にいる。