第18話 望むように生きたい

文字数 382文字

無理だよ。もう走れない。ゴロー太は立ち止まる。
走る気持ち。走る理由。続けることの意味はどこにある。
探し続けることに疲れてしまったゴロー太は、立ち止まる。
そして考える。このままずっと、ずっと走ることに意味があるのか。
わからない。

立ち止まる先にも、走り続ける先も同じに見える。
そして時だけが、ゴロー太を追い越して行く。
それでもかまわない。変わらないことは、信じることを止めるのと同じようだ。
信じても、信じなくてもいい。
それは今、決めることじゃない。

だから、月曜日は嫌いなんだと、ゴロー太は思う。
走りたくない時は、丸くなればいい。
信じられなくなったら、信じなくていい。
無理に自分を飾る必要もないだろう。
弱い気持ちを持つのも、悪くはないさ。

ゴロー太は丸くなる。今日はもう走らない。
だけど、きっと明日は走る。
きままに生きたい。それが、ゴロー太が望むこと。
望むように生きたい。
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