第12話 混沌と混迷の森
文字数 348文字
ゴロー太は道に迷う。なぜだか分からない。
気が付けば、道に迷う。
ゴロー太は、左に曲がるのが好きだ。迷った時は左だ。
森の奥深く、気が付けば、森の奥深くだ。
右も左もわからない訳じゃない。迷った時は左だ。
嘘つきフクロウが言う。“ここは真っ直ぐだ“
ゴロー太は、聞く耳を持たない。真っ直ぐ歩く。
森が、ちっぽけなゴロー太を招待する。
歩いてきた道を忘れたら、二度と森から出られない。
木漏れ日の風が囁く。
ゴロー太は、聞く耳を持たない。そんなことは覚えていない。
青く透き通った空が、茜色に染まる。
もう、ゴロー太は、空を見てはいない。
遠い思い出も興味がない。森から出ることも同じ。
ただ、気が向くままに進むだけだ。
気が付けば、森の入り口に出る。
振り出しに戻るだけ。ゴロー太は同じ道を歩かない。
同じ道は、ただ、退屈だから。
気が付けば、道に迷う。
ゴロー太は、左に曲がるのが好きだ。迷った時は左だ。
森の奥深く、気が付けば、森の奥深くだ。
右も左もわからない訳じゃない。迷った時は左だ。
嘘つきフクロウが言う。“ここは真っ直ぐだ“
ゴロー太は、聞く耳を持たない。真っ直ぐ歩く。
森が、ちっぽけなゴロー太を招待する。
歩いてきた道を忘れたら、二度と森から出られない。
木漏れ日の風が囁く。
ゴロー太は、聞く耳を持たない。そんなことは覚えていない。
青く透き通った空が、茜色に染まる。
もう、ゴロー太は、空を見てはいない。
遠い思い出も興味がない。森から出ることも同じ。
ただ、気が向くままに進むだけだ。
気が付けば、森の入り口に出る。
振り出しに戻るだけ。ゴロー太は同じ道を歩かない。
同じ道は、ただ、退屈だから。