第5話 ウツツな月曜日

文字数 343文字

今日のゴロー太は憂鬱だ。
月曜日はいつもそうだ。その理由はいくつかある。
最近、家猫が増えた。
そのおかげで休みの日に出歩いている猫が、めっきり減ってしまった。
その間、ゴロー太は誰とも話せない。
休み明けの月曜日、いつもの仲間と会話が弾む。ゴロー太は嬉しい。
だけど、夜、独りになるとやけに寂しい。
ゴロー太、猫一匹。これまでも、これからも何も変わらない。
それでいい。それがいい。
ゴロー太は自分に言いきかせる。

そんなゴロー太にも、思いを寄せた猫がいる。
だけど、だけど、ゴロー太は思い出すだけで、恥ずかしくなる。
だから、だから、こんな時は余計にに、そのことを思い出してしまう。
ゴロー太がいくら寝転んでも届かない。
そんなイジイジした自分が嫌いだ。

ゴロー太は胸の内で叫びながら、月明かりの夜を走り抜ける。
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