第99話 夢の世界

文字数 330文字

歩いてる途中にベンチを見かけたら、座ってみようか。
いいや、きっと気が付かない。
多くの人達に囲まれても、誰も知らない。
そんなもんだよと思いながら、やっぱりね。

何度も同じことを聞き返した。それはもっと大切なことだったのだろうか。
指先に感じたのは、心が感じることと同じだって聞いた。
何度も同じ声を聞いた。それは、そう、忘れてしまったことじゃないか。

信じたくて、信じない振りをした。それが出来るのは、きっとそうなんだ。
だから溺れてしまうんだろう。
掴めない手は、ただ、空を仰ぎ見るだけだったよ。
誰よりも、誰よりも欲しかったことなのに。

夢の世界は、いつも時が止まってる。
同じ顔、同じ色。でも、時々思い出すよ。
憧れた言葉、望んだ世界がそこにある。
それは、たったひとつの世界。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み