第8話 満腹の木曜日

文字数 225文字

見知らぬ丘の上で、ゴロー太は下界を見下ろす。
瞬くネオンの光、やわらかな月明かりに包まれて思う。
なんて、俺達はちっぽけなんだ。
あの、小さな光、ひとつひとつに意味があるなんて。
ゴロー太は、自分が歩んできた日々を思い出す。

風が、気持ちいいを通り越して寒い。
ゴロー太は自分の小ささを悩む。
些細なことが気になったり、後先考えずに突っ走ってしまう。
それはいい。猫の特権だ。
もう、諦めてしまおう。時折よぎる弱きな心。
そんな自分が嫌いだ。

ゴロー太はまた、走り始める。
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