確変終了

文字数 505文字

「人間1、憑依可能。」
 病人だよね。そんなことしたら身動きとれなくなる。
「セアカゴケグモ1、ヒアリ1~10も可能。」
 レアものったって、見つかったら駆除されちゃうでしょ。それに、ヒアリがこんな田舎街に来てるって日本ヤバクナイ。
 コンテナを積んだトラックが通り過ぎた。
「ヒアリ、圏外になりました。」
 コンテナ内にいるなら、じきに駆除されそうだ。
「蚤1追加。」

 猫の親分についてた蚤が離れたようだ。蚤は一度取り付くと満腹になるまで離れないはず。
「直に、蚤、成る。」
 あまり期待できないが、これで病院にもぐりこめそうだ。
「レア確変、終了。」
 メッセージが流れた。
「ありゃ、レアな蚤じゃなかったので、終了しちゃいました。残念。あ、タマ引っかかった。お姉さん、タマ出ないよ!」
 もしかして、パチンコやってる?
「叩かないでください。機械、壊れちゃいます。」
 女性店員らしき声が聞こえる。絶対遊んでるだろ。
「鬼聞きの悪いこと言わないでください。憑依システムのエネルギーが魂なんです。憑依するたびに新しい魂を追加しないといけません。今回、自腹ですよ。だから、さっき銀行に行ってきたんです。」
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登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

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