ふたりぼっち

文字数 416文字

 突然の騒音に目が覚めた。まだ、あたりはまだ暗い。トラックでも通ったか?
「ゴー!」
 まただ。音源は近い。僕の死体?死体は音は出さないでしょ。水中だから音の方向がわからない。それでも、あたりを見るとやはり該当者は一人しかいない。王女だ。あいつ軽い花粉症だから、鼻が詰まってるんだ。僕は花粉症とは無縁だ。だから、そのつらさはわからないが、集中力がなくなるらしい。

 当然ながら修学旅行は別部屋だし、あいつと同じ部屋で寝るのって小学校以来か。しかし、気になりだすと耳障りだ。金魚は泳ぎながら寝るんだよな。メダカも一緒か。右と左の脳が交代で寝るらしい。だから余計に熟睡できない。
 いびきが離婚原因になる夫婦もいるらしい。大人になるまでには科学が進んで解決されることを祈ろう。イライラとモヤモヤの中で、なかなか寝付けないでいた。

 明け方になって、静かになった。それが何を意味していたのかにも気付かず、僕は、安心して眠ってしまった。
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登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

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