てふてふ

文字数 446文字

「バサッ!」
 上から白いアミアミが覆いかぶさった。
「捕まった。」
 手遅れだ。このままでは虫かご行きか標本にされて終わってしまう。
「憑依先、モンシロチョウ1番増えました。」

 近くを優雅に飛んでいた白い蝶に憑依した。ひらひら飛びながら見ていると、さっきまで憑依していたトンボは羽をつかまれ虫かごに捕まってしまった。
「もうだめだな。」
 昆虫の羽はとてもデリケートだ。直接つかまれると痛んでしまってあまり飛べなくなる。運よく逃げられたとしても、すぐに飛べなくなってカマキリや蟻の餌になるのがおちだ。

 蝶というのは乗り心地のいいものではない。上下に激しく揺れるので、船酔いしそうだ。ジェットコースターなど落ち物系がきらいな僕にとっては苦痛だ。トンボの快適さがなつかしい。
 時々、思ったより早く飛ぶ。まっすぐ飛ぶのは苦手のようだが、滑空気味のときは以外と速い。休み休み飛んでるイメージがある蝶だが、結構長い距離を一気に飛ぶ。酔っても、吐き出すものがないのだから、しばらく我慢しよう。
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登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

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