体はどっちだ?

文字数 532文字

 川が分かれた。どっちだ。たぶん1つは人間が作った用水路だ。青いマーカーが2つに分かれている。
「ヘルプ!目標が増えた。」
 当てにならないけど、今はこいつだけだ頼りだ。
「それは、肉体とか所持品とか分かれて移動しているんですね。両方、追跡しているから、2つです。」
 それは困った。
「でも2つでラッキーですよ。こないだは、サメにばらばらにされて200体の亡者に縄をつけて回収させたんですから。結局1/4しか回収できませんでしたけど。」
 なんで、想像もしたくないことをサラッというかな。死神にはデリカシーがないのか。
「鬼は泳ぎがうまくありませんからね。そっちの世界にもあるでしょ。鵜飼い。もっとも、こちらではヒトカイとはいいません。聞こえが悪いでしょ。ジンガイといいます。」
 ダメでしょ。
「人外って外道、つまり鬼ってことですよ。」
「はい、彼らは鬼ですから。」

 死神はふと思いついたように喜々として語りかけてきた。
「メガネの追跡機能を使ったらどうでしょ。」
 どこぞのアニメの主人公じゃないんだから、そんな機能ありません。
「では、カワウソにまかせるしかありませんね。そのうちなんとかなるでしょう。」
 そういって、死神の声は消えた。この無責任男!
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登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

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