もぐもぐタイム

文字数 693文字

 アライグマではだめだ。熊は速い。自動車並とも聞く。
「ハシブトカラス1、ハシボソカラス1、オオサンショウ・・・寿命です。が、憑依できます。」
 きっと、さっきのやつだ。どうした、食われたのか?こいつ黒くてぐにゅぐにゅしたものを、もぐもぐとしている。アライグマの、もぐもぐタイムですか?

「ライフポイントアップしました。」
 食事を取ると上がるのか。なんだかかわいそうだな。僕が憑依したばっかりに、こんな形で絶命するなんて。
「気に病むことは、ありません。寿命の長さは決まっているので、後は場所と死に方が違うだけですね。あ、これ地獄のトップシークレット999の1つでした。内緒にしてください。左遷されてしまいますので。口は災いの元。この前、閻魔様をかばい、口を閉ざして長官になったかたがいらっしゃいました。」
 地獄も現世と変わらないんだな。
「いいけど、ただってことはねえ。魚心あれば水心っていうでしょ。」
 命がけなんだ。こいつの弱みを使わない手はない。
「しかたありませんねえ。特別に武器を登録します。あなたも悪ですねえ。鬼!」
「鬼はそっちでしょ。」
「私は、死神です。」

 金棒かな、鎌かな、それとも閻魔のシャクかな。
「メガネを武器として登録しました。」
 それ?
「唯一認識できた所持品を登録しました。使い方は、かける・なげる、でいいですか。」
 どんな攻撃なの。
「かけるは、つけた相手の目を回す。なげるは相手のライフを、プププッ、削れます。」
 なに、その笑い。気になる。
「失礼しました。攻撃力が1万でしたので。」
 それ、すごくない。
「鬼の金棒は1億です。」
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登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

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