操作説明

文字数 594文字

「この度は、体感型憑依システム、クッツキーをご利用頂きありがとうございます。なお、本システムは試作品であり、不具合等のクレームにつきましては受け付けられません。」
 死神が淡々とマニュアル通りに説明する。突っ込みたいところがいっぱいあるが、時間がない。

「どうやって、憑依するんだ。」
 一番、気になるところを尋ねた。
「それは、えーと。215ページですね。憑依可能な状態になると選択肢が出ます。対象が複数でしたら、どれかを選んでください。対象が決まれば、確認メッセージが流れます。それに答えれば憑依完了です。」
 死神はマニュアルを読み上げる。

「対象はどうやって決まる?」
「これは570ページと。ありました。プレイヤーと同一性別の動物がごく近くにいる場合、マーカーが表示されます。文字モードと音声モードでそれぞれメッセージが出て、選択ができます。デフォルトは、音声モードのみです。」
 だから、メスの親鳥には憑依できなかったんだ。納得している場合じゃない。もっと早く教えてよ。

「もっと、何か便利な機能はないの?」
 こっちは、あせっている。命賭けなんだ。
「モード切替ができます。初級者・中級者・上級者の3つですね。」
 何だ、そのゲーム仕様は。
「現在、中級モードです。上級はヘルプなし、マーカーなし。初級は肉体追跡マーカー付きです。」
「初級・文字併用でお願いします。」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み