お願い、フリーズ

文字数 493文字

「キュイン、キュイン。」
 突如、真っ暗になり、変な警告音がしている。
「ほら、機械がフリーズしちゃったじゃないですか。あ、勝手にいじらないで。」
 そして、音声も消えた。

 どれくらい、待ったのだろう。景色が戻った。日もずいぶん高くなっている。
「ダハハ、リセットされちゃいました。」
 死神の声だ。むかつくなあ。少しは申し訳なさそうにしたらどうなんだ。
「てことは、レベル0?」
「はい。でもラッキーなことに宿主から離れたままの蚤はすぐに死にますから、レベル0で問題ありません。」
 死神はうれしそうにしゃべる。

 そういう問題じゃない。僕のレベル1000を返せ!

「あ、開発元からです。読みますね。」

 このたびは、弊社のシステムにおいてご迷惑をおかけいたしております。乱暴な取り扱いによるシステム破損の修復費用につきましては、お客様ご負担とさせていただいております。今回は、試作モニターということで、レベル半分のお支払いで回復いたしました。引き続き、弊社システムにてお楽しみください。

「ですって。良かったですね。」
 おいおい、元はといえばお前の扱いが悪いからだろ。
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登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

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