体が上陸

文字数 569文字

「オオサンショウウオ1、ザリガニ1、ヤゴ1に憑依できます。」
「オオサンショウウオ1に憑依。」
 僕はまようことなく、一番大物にした。その時だ。
「警告!目標が川より出ました。」
 ん?自力で出るわけが無い。誰かに救助されたのか?青いマーカーの動きが速い。オオサンショウウオは水の中から出た。川原の砂利が岩山のように見える。なにか、巨大な黒い塊が川から森のほうへ移動している。
「熊だ。」
 犯人はそいつなのか?やばいぞ。体が食われちまう。マーカーは熊と一緒に動いている。オオサンショウウオは水辺から大きくは離れられないようだ。

「イベントタイム!」
 メッセージが出た。1000レベルじゃないけどあるんだ。
「熊を攻撃できます。武器を選んでください。」
 武器ってどこにあるんだ。ライフルなのか?まさか、石斧じゃないよな。

 待っていても何も出ない。
「ヘルプ!武器はどうやって選ぶ?」
 困ったときの死神頼みだ。
「最初に登録した武器になります。お客様は未登録でので武器がありません。鎌ですか金棒ですか?」
 いやいや、お前、人間だって知ってるだろ。
「なければ、使えません。残念でした。イベント終了です。」

 絶対、嫌がらせだ。
「うさぎ1、たぬき1に憑依できます。」
 うさぎは熊にみつかったらヤバイでしょ。たぬきにしよう。
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登場人物紹介

とりの ぎょくじ(玉子)

中学三年

王女の幼馴染で隣に住む

鉄道オタク

生物の雑学がある

いづみ おうめ(王女)

中学三年

玉子の幼馴染で隣に住む

ヘルパー死神

玉子の担当死神

おっちょこちょい

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